保育施設の事例
施設名: 保育園
園児が噛みついたり叩くなどの他害行為が頻繁に見られた事例
対応者
対応者 保育士
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 男の子
事例・対処法の要点まとめ
園児が他の園児に噛みついたり叩くなどの他害行為が頻繁に見られた。
他害はいけないことだと伝えつつ、保育士と信頼関係を築けるようにし、心の安定を図るよう努めた。
園児に寄り添い信頼関係を築くことで、保育園が楽しいところだと思ってもらうことが重要。
トラブルが起きた背景
Kくんはお友達と遊んでいる時など、喧嘩等とは関係のないところでも噛みつき・たたくなどの他害行為が頻繁に見られました。
まだ自分の気持ちをお友達に伝えることがうまくできず、度重なる他害により叱られてばかりで自己肯定感が落ちていたようでした。
また、保育士が聞いていても恐ろしくなるような大きな声で父親が感情的にKくんをたたいて叱るのを目撃したため、家庭環境による影響もあるのかもしれないという考えが浮かびました。
他害による被害が出ないよう、必ずKくんを見守るように保育園の先生全員で情報共有をしました。
絵本の読み聞かせや、大勢が集まる場では少し離れたところでKくんと保育士が座るように気を付けました。
そういった対策をとりつつ、Kくんと保育士がゆったりと関われる時間も取り、楽しく心を開放して遊ぶことで保育士との信頼関係を築き心の安定を図るよう努めました。
他害があったときは、いけないことを伝えつつも短く端的にKくんに分かるように伝えることに努めました。
対応者の中での対応
他害をしてしまったKくんをその場で叱るだけでなく、その心や環境など背景にも目を向け根本的な解決になるように長期的な対策を考えた点が良かったと思います。
保育士間の情報共有ができた点も良かったです。
今後同じ事例が起きた時の対処法
他害はあってはならないというのが大前提ですが、まだ2・3歳という年齢で、言葉で自分の気持ちを伝えるのが難しく喧嘩などをして学んでいくことも、保護者にはあらかじめ伝えておくことが大切です。
Kくんが自己肯定感が下がり叱られてばかりになり、余計に他害が出るという悪循環にならないように気を付けたいと思います。
心から楽しんで遊べるような時間を作り精神の安定を図ることが大切です。
副担任がKくんに寄り添い他の子を見つつもKくんと関わってゆったりとした気持ちで過ごせるよう話をし、保育士との信頼関係を結べるようにします。
徐々にで良いのでお友達もいて保育園が楽しいと感じられるような環境を作っていくことが大切です。
また、保護者にも他害がでていることを伝え、家庭での様子を聞き、園ではどういう対応をとっていこうと思っているか、その日の状況など小まめに伝えていきたいと思います。