保育施設の事例
施設名: 保育園
保育園保育士女性
対応者
対応者 保育士
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 男の子
トラブルが起きた背景
それは以前勤務していた保育園でのある日の給食の時間の出来事です。
L君はもともと牛乳が嫌いなようで、いつも最後まで飲みたがらず半分くらい残すことも度々あったのですが、その日は牛乳をまったく飲みませんでした。食べ物の好き嫌いをなるべくなくしたいと考えていた担任の先生は、牛乳を全部残していたL君を見て、牛乳の入ったカップを口元に持っていき飲むように促しました。それでもL君はカップを手で払いまったく牛乳を飲もうとしませんでした。
そんなL君の態度に少しいらだちを感じた先生はL君の後ろ側にまわり、両手で牛乳の入ったカップをL君の口に押しあてて無理やり牛乳を飲ませました。L君は泣きながら抵抗しましたが先生は必死に牛乳を飲ませようとしました。その結果L君はカップに入っていた牛乳の3分の2くらいを飲み先生も「飲めるじゃない」といってその場はおさまりました。
その後はいつも通り何事もなかったような日々が戻りました。
対応者の中での対応
食べ物の好き嫌いがあることは悪いことではないし、牛乳が飲めなければ別の食べ物から栄養素を摂取すればよいのだから、無理やり牛乳を飲めるようにする必要性はないと思う。
それよりも嫌いなものを無理強いされた子供の性格が歪んだり、人格形成に影響がないかの方が心配です。食べ物の好き嫌いをなくしたい、特に牛乳は栄養が豊富だから飲ませるようにしたいという先生の気持ちもわかりますが、泣きながら抵抗するくらい拒否しているものを無理やり食べさせたり飲ませたりするのは良いこととは思えません。
子供はその日の気分や体調によって食べたり食べなかったりわがままを言ったりすることもありますが、単なるわがままではない抵抗もあると思いますので、嫌がるものを無理強いするのは良くなかったと思います。