保育施設の事例
施設名: 保育園
保育園保育士男性
対応者
対応者 保育士
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 女性
トラブルが起きた背景
このコロナ化で保育園生活が大きく変わり、子どもの受け渡しは玄関のみで対応、行事などは規模を縮小、もしくは中止。園内の消毒や園児の手洗い手指の消毒を今まで以上に徹底するなど、保育士の仕事量が増えました。
そのような中で、Rちゃんが保育園生活に不安を抱いていると言うことを保護者から相談されました。Rちゃんのご家庭では時間を決めて定期的に手洗いや手指の消毒を徹底しており、出かける際はマスクを必ず着用しているということで、保護者からも保育園で同じように対応してほしい、保護者としても感染が不安であると相談されました。
園としては感染対策としてできる限りの対応をしているという説明をし、集団で生活をしているのでなかなか同じように対応するには難しい部分もあると説明し、渋々納得してくれたようでした。
そのような状況ではありましたが、規模を縮小してお泊まり会を開催する計画が出ていました。どんな内容にするか、感染対策はどうするのか、保護者対応について念入りに計画している中でまた感染者が増えると言う状況があり、計画が思うように立てられずにいたのですが「保育園生活最後の思い出としてお泊まり会ぐらいはやって欲しい!」という一部の保護者の思いも耳にしていたのでやることが決まりました。
おたよりでお泊まり会をやるということを伝えると、Rちゃんの保護者から「こんな状況でお泊まり会をやるなんて有り得ない。中止にしてほしい。」と言われました。
Rちゃんの保護者には、園長と一緒にお泊まり会での感染対策やお泊まり会の内容とスケジュールなどをこと細かく伝え、また心配があるようでしたら強制的な参加では無いので、泊まらずに夕方まで普段通りに生活をして、いつもの時間(17時頃)にお迎えにきて頂く形でも対応するという事、またコロナで色々な行事が出来ないでいる状況の中で、最後の思い出としてお泊まり会をさせてあげたかったという気持ちをお伝えしました。
Rちゃんの保護者は「うちの子だけ泊まらずに途中で帰るのは可哀想だから、中止にしてほしい。」の一点張りだったが、感染対策の部分で普段の対応に付け加えて他にも細かく対応していくという事を丁寧に伝えていくうちに、Rちゃんの保護者も最後には納得してくれて、無事に全員参加で何事もなくお泊まり会を行うことが出来ました。
対応者の中での対応
保護者が一番不安に思っている点はなんなのかという所に寄り添い、共感して、保育園側も最大限に対応していく姿勢であると言うことを伝えられた事で、保護者も納得しお泊まり会に参加してくれる事になったのだと思います。
今回の事に限らず、他の事でも保育園に不安を抱えている様子があった保護者だったので、その都度その都度今は何に不安を抱いているのかしっかりと理解し対応してきた事や、細かい事でも伝えるようにこちら側から意識的にコミュニケーションをとってきたことも、今回の解決に繋がったのではないかなと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
保護者の不平不満をまずはしっかりと受け止める事と、感染対策をきちんと立てた上で保護者の不安が減るように、しっかりと説明をすると言うことを意識することが大事かなと思います。
また1人で対応するのではなく園長と一緒に、保育園の方針としてこのような形で進めていくという事を伝える事も大事かなと思います。
コミュニケーションを意識的に取ってきた保護者だったので、納得してもらえたという事もありますが、他の保護者とも普段からコミュニケーションをとることを心がけてはいますが、保育園に不安を抱いている保護者にはより一層こちら側から寄り添う必要があると今回の件で改めて感じました。