保育施設の事例
施設名: 幼稚園
リーダー格の園児の口調が強く周りの子が委縮した事例
対応者
対応者 幼稚園教諭
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 男の子
事例・対処法の要点まとめ
リーダー格の園児の口調が強く、周りの子が委縮してしまった。
園児と面談を行い、他の子の気持ちを考えてもらった。周りの子のフォローをした。
相手の立場に立って考えられるよう、話をしたり聞くことも大切。
トラブルが起きた背景
H君が年長の頃、友達関係の立ち位置がはっきりしてきて周りの友達が困ることが増えました。
H君は3年保育で、年少の頃から背も高く大人とも大人の会話が成り立つくらい口達者でした。
年齢が上がると共に更に口が立つようになり周りの友達の言うことも言いくるんだり、命令口調になったり見下すような言い方が増えました。
預かり保育も利用していて、外遊びでサッカーをしていたのですがその時に顕著に現れました。
「お前が悪いんだ」「何でそっちにパスするの」と口調が強く、言われた友達も委縮してしまいあまり楽しそうな雰囲気ではありませんでした。
そのため言い返したくても言い返せない、他の遊びをしたくてもサッカーを抜けられないということがありました。
周りの友達には自分の遊びたいもので遊んで良いんだよ、サッカーがやりたいんだったら自分の好きなようにやって良いんだよなどフォローをしていきました。
H君本人とも個別で話しましたが、自分の思い通りに行かないと機嫌が悪くキレてしまいやすいと言うことでした。
周りの友達がどんな気持ちになるか、お互いに楽しくサッカーができているかなど一緒に考えました。
機嫌が悪い背景には、普段習い事も多く自分の好きに過ごす時間がないこと、親にもなかなか甘えられないことなども原因でありそうでした。
その中でみんなの少しの希望としては、H君よりもサッカーが上手いI君の存在でした。
プレーでH君を上回ることで示していました。
対応者の中での対応
個別に話をして相手の立場になり気持ちを考えられたこと、その他の原因を一緒に話し合えたこと、周りの友達のフォローができたことです。
今後同じ事例が起きた時の対処法
体格や口達者でリーダー格のような園児が中にはいるかと思います。
良い面も悪い面も持ち合わせているかもしれません。
今回は友達を見下すような態度が目立ったため、今後の小学校生活にも影響しそうな様子だったのでたくさん話し合いの場を持ちました。
家庭でのストレスもだいぶあったようで、その発散場所が幼稚園になってしまったようでした。
親子のコミュニケーションが少し足りないような気もしました。
友達付き合いはとても大事なので、相手の立場に立って考えられる人になってほしい気持ちもあったので、理解してもらえるよう話をしたり聞くことも大切だと思います。