保育施設の事例
施設名: 幼稚園
子がワクチン接種をしておらず入園前にトラブルになった事例
対応者
対応者 幼稚園教諭
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
保護者がワクチン反対派で、子がワクチン接種をしておらず入園前にトラブルになった。
他保育者へ報告し、園長・副園長と話し合いの場が設けられた。
個人の思想に関しては、どのように考えているのかを知り、折り合いが付けられる部分を探すのも大切。
トラブルが起きた背景
幼稚園という場は共同生活になるので、入園する際の必須事項に予防接種の接種状況を確認していました。
Bさんはナチュラリストでいつも綿素材の洋服を着ていたり、食事もオーガニックに拘っている方でした。
予防接種の状況について確認すると「自然に生きるのにワクチンは不要です」と笑顔で言われました。
ナチュラリストであり、反ワクチン的な考えも持っていらっしゃいました。
話を聞いていくと旦那さんもナチュラリストとのことで、予防接種の必要性を感じていないそうでした。
幼稚園では先天性疾患を持っている子もいるのでそれでは困ります。
入園時点でも説明していたので、何を聞いていたんだろうと気が遠くなる気持ちを抱きながら、Bさんの考えを聞き、予防接種の必要性を伝えましたがにっこりと笑顔で「今まで病気にもなっていませんし、考えを変えるつもりはありません」と言われました。
幼稚園教諭になって2年目の出来事でこのような出来事に当たるとは思わず、教育係になっている先輩に伝えたところそのまま園長まで話が行きました。
後日、話し合いの場を設けられBさん夫婦と園長・副園長で話し合いがされました。
告げ口した形になるので貴方は入らない方が良いと言われ、話し合い後に結果だけ聞きました。
最初は薄っすらと笑うような表情でいたご夫婦も、予防接種の必要性を繰り返し言われるとむっとしたような表情になったそうです。
結局、お前たちの都合ばかり押し付けてきてと言われ園を去っていきました。
対応者の中での対応
幼稚園でお預かりしている園児全員に影響のある事柄だったので、早めに対応する必要がある出来事でした。
個人の思想という難しい部分であり、お互いの妥協点が見つかればよかったのですが今回それはできませんでした。
自分以外の保育者も巻き込み対応が取れたことは良かったのかなと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
ワクチン接種に対するマイナスな考え方をしている方がこんなに身近に居るとは思わず、対応に困りました。
個人の思想ではありますが、どのような出来事があってその思想になったのか、どのように考えているのかその中で折り合いが付けられる部分を探すのは大事だと思います。
正直なところ、お子さんの予防接種だけでもしてもらえれば良かったことなので、話をうまく進められたら追い出すような形にならなかったのかなと思います。
当園では、予防接種に関する一文を契約書等に盛り込むようになりました。