保育施設の事例
施設名: 認定こども園
園児の母へ事故報告時に保育士が見ていなかったと言う事例
対応者
対応者 保育士
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
怪我をした園児の母へ事故報告時に、保育士が「見ていなかった」と説明した
保護者を怒らせてしまったが、保育士が再度謝罪し、今後の改善点を伝えて保護者との信頼関係を回復した
保護者が安心を得られるような伝え方の工夫が必須
トラブルが起きた背景
夕方、延長保育の時間帯でした。
室内で、0〜5歳児20名ほどに対し、保育士3名で対応していました。
順次迎えに来る保護者対応に1名(K)、夕方の捕食準備と片付け対応に1名、子どもの見守りに1名という体制でした。
Mちゃん(4歳)が室内にて泣き声をあげます。
見守りについていた保育士が室内にて転倒しているMちゃんを発見。
本児に大きなケガはなく、保育士が抱き上げると本児は泣き止み落ち着きました。
ケガの現場を目視していた保育士はおらず、周囲の他児とトラブルがあった様子もありません。
状況から判断すると足を滑らせて転倒したとみられます。
その後しばらくして、Mちゃんを迎えにSさんが来所しました。
ケガは見当たらないが泣き声をあげたことを保護者対応の保育士(K)がSさんに報告。
その際「保育士が誰も見ておらず、状況の詳細がわからない」という言葉で説明しました。
Sさんはその場で「”誰も見ていなかった”とはどういうことか?」と強い口調で保育士を指摘しました。
対応していた保育士がすぐに謝罪しましたが、Sさんはそのまま事務所にいた主任にクレームとして意見をあげて帰宅されました。
保育後、保護者対応をしていた保育士Kは主任から「”見ていなかった”とは絶対に言ってはいけない言葉だ」と指導されクレーム報告書を作成しました。
対応者の中での対応
翌朝、保育士TはMちゃんの早朝保育に間に合うように出勤。
Sさんに再度謝罪するタイミングを待ちました。
Mちゃんの登園準備を終えSさんが保育室を出るタイミングでTは声をかけ、Sさんに昨日の件について再度の謝罪と今後の改善点をお伝えしました。
謝罪に対しSさんは「今後は気を付けてほしい」という言葉と、自身も感情的になりすぎたことを反省している旨を保育士Tに伝え、笑顔を見せて園を出ていかれました。
再度の謝罪が、保護者との信頼関係回復のきっかけになりました。
今後同じ事例が起きた時の対処法
「見ていなかった」という端的な言葉ではなく、事故前後は元気に過ごしていたエピソードをはさみながら、Mちゃんが転倒し泣いた事実を伝えればよかったと思います。
保護者が安心を得られるような伝え方の工夫が必須だと、今ふりかえって思います。