保育施設の事例
施設名: 保育園
園児の父親が園での様子を執拗に知りたがった事例
対応者
対応者 保育士
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
園児の父親が園での様子を執拗に知りたがった。
父の「知りたい、心配だ」という思いを受け止めつつ、保育士の役割は全体の子どもの保育であり、特定の園児を四六時中監視することはできないことをはっきりと伝えた点。また、担当同士で園児の様子についてこまめに確認するようにした点。
中規模以上の保育園では子どもの安全確保が最優先で、食事で何が好きだったのか、自由遊びでは何をしていたかなど日常に埋もれてしまう出来事は多々あると思います。その中で特定の園児を監視することはできないので、保護者の方には保育士の役割をはっきりと伝えていいと思います。保護者に対するサービス業ではないので。その上で保護者会やお便りなど子どもの様子を伝える機会には写真や動画を使って日常の姿を知らせるなど、可視化すると良いのではないでしょうか。
トラブルが起きた背景
Cちゃんは年少クラスの中でも月齢が低く、自身の経験を言葉にして伝えることが難しい子でした。
なので保育士は保護者に怪我やトイレの様子など特筆すべきことは連絡帳に記入したり、遅番の先生に直接伝えられるよう共有していました。
一方Cちゃんの保護者は父が心配性、母は比較的楽観的な性格でどちらがお迎えにくるかどうかで保育士に求められる報告内容(Cちゃんの食事の様子、遊びの様子など)が変わりました。
必要なことは必ず伝達していましたが、多くの園児が生活する保育園なので特に印象に残らない場面も多々あり(ひとり静かに遊んでいる、午前中にあった些細なことなど)、そこは年齢的にも園児自身が家庭内でお話するように、また保護者の方も話に耳を傾けてくださるよう訴えていました。
しかし父はどうしてもつぶさに様子が知りたいようで、連絡帳に書いてあることを深掘りして状況を詳しく聞いてきたり食事量や園児の好みを聞いてきたりと、対応に時間がかかっていることが我々保育士の悩みでした。
結局、母とも繰り返し対応について話し園児の口から園での様子を聞いてみる、そしてその内容があっているかどうか保育士とすりあわせをしてみるということになりました。Cちゃんもお話を徐々にしてくれるようになったためペースはゆっくりで父の満足する程度には至りませんでしたが、次年度の担当保育士にも引き継ぎをして引き続き成長を見守っています。
対応者の中での対応
父の「知りたい、心配だ」という思いを受け止めつつ、保育士の役割は全体の子どもの保育であり、特定の園児を四六時中監視することはできないことをはっきりと伝えた点。また、担当同士で園児の様子についてこまめに確認するようにした点。
今後同じ事例が起きた時の対処法
中規模以上の保育園では子どもの安全確保が最優先で、食事で何が好きだったのか、自由遊びでは何をしていたかなど日常に埋もれてしまう出来事は多々あると思います。その中で特定の園児を監視することはできないので、保護者の方には保育士の役割をはっきりと伝えていいと思います。保護者に対するサービス業ではないので。その上で保護者会やお便りなど子どもの様子を伝える機会には写真や動画を使って日常の姿を知らせるなど、可視化すると良いのではないでしょうか。