保育施設の事例
施設名: 保育園
大部分の食材を家庭で未摂取のため給食を提供できない事例
対応者
対応者 その他
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 女の子
事例・対処法の要点まとめ
大部分の食材を家庭で未摂取のため給食を提供できない
保護者に食材の重要性を説明し、毎日の声掛けを徹底
保護者に穏やかに話し、協力を仰ぐ。難しい場合は入園後の給食で対応する
トラブルが起きた背景
新規入園児が保育園に入園する一か月〜一週間前に、管理栄養士である私が、給食に出る食材を書いた離乳食摂取確認表を渡して「お子さんが入園までに表の食材を全て食べてきてくださいと」保護者にお伝えしていました。
しかし、保護者が大部分の食材を食べさせていませんでした。
「家庭で一度食べさせていただかないとアレルギー症状が出た場合の対応が難しいので、給食を提供できない」と伝えました。
対応者の中での対応
表の食材の半分も満たしていなかったので、「自分の子供の事なのに何をしているんだ」という感情が沸いて言い方がきつくなったのかもしれません。
食べさせてない食材が一つ二つだったらそれを除いて給食を作り、離乳食の期間に食べさせてアレルギーの有無を判断。
アレルギーがなければ幼児食に移行したときには全部食べておいて、小学校で出る給食に備えることも可能だと説明しました。
しかし、保護者にうまく伝わらず、「初めての食材も保育園で全部食べさせてくれていい、自分たちにはアレルギーがないから子供にもない」としつこく言われました。
保護者から強気で言われると押し切られるような形になりそうでしたが、子供さんのことを考えるとそんな保育園任せなことが許されるわけもないと思いました。
話し合いに園長にも入ってもらい、保護者対応が不慣れな私をフォローしてくれました。
結局ほとんどの食材を食べていない状態から毎日少しずつ増やしてもらうことになりました。
入園後に園長や保育士が保護者に毎日「今日は何を食べさせましたか?」という声かけをしてもらい幼児食に上がる一歳半までに全部の食材を食べさせてくれました。
給食を作る側としては毎日そのお子さんだけのために食材をチェックして、食べてない食材があったら除いて一つだけそのお子さんだけのための給食を作るという面倒な作業になり大変でしたが、それ以外に方法はなかったと思います。
無事に全部食べてくれた時はほっとしました。
今後同じ事例が起きた時の対処法
やはり子供さんを一番に考えて業務をしなければならないと考えます。
最近は若い保護者の方々は仕事が忙しいのか食材を食べてきてないことが多く、たまに全部食べさせてきている保護者がいらっしゃると「助かるな、この保護者の方は優秀だな」と思うような状況です。
まず保護者が理解してくれるように穏やかに話し、それでも食べさせてなかったら諦めて入園してからの対応で保育園児の間に全部食べるようにする、というように気長に進めることがこちらのストレスも最小限になると思います。