障害者施設の事例
施設名: 就労継続支援A型
双極性障害の方が指導員の不適切な会話で通所拒否した事例
対応者
対応者 作業(職業)指導員/女性
お相手
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
双極性障害の方が指導員の不適切な会話で通所拒否した
利用は完全停止
研修や勉強会を通じて障害について学ぶ
トラブルが起きた背景
私の勤める就労支援サービス事業は、担当者と利用者が1対1で指導を受ける形式です。
1対1と言っても担当利用者は複数おり、簡単な壁で仕切られたところを行き来することはあります。
Yさんの担当となった男性職員について、家族から「大丈夫だろうか。」と心配する声があり。
女性担当者に変更してほしいとの要望がありましたが、人手不足のため変更できませんでした。
やがてYさんが就労支援に出かける際に玄関で泣いて動かなくなったと連絡があり。
担当者に不快な話をされるからもう行きたくないと通所を一時停止されました。
Yさんの苦手な結婚や子供の話を担当者がしてしまったことが原因。
当時新婚で浮かれていた担当者が不必要なプライベートの話をしてくるとのこと。
人一倍気にしやすい性格のYさんは毎日担当者の幻聴にも悩んでいるとのこと。
家族も「だから変更を希望したのに。」と不服申し立てをされています。
対応者の中での対応
その後すぐ担当者にその旨を伝え、謝罪。
他の利用者にも調査をおこなったところ。
「子供のおむつ?よく分からん話をされたことがある。」と50代男性利用者。
「私は子供が好きだから楽しかったけど、苦手な人にはダメよね。」と30代女性利用者。
このような聞き取り調査の結果を家族に伝え、利用は完全停止となりました。
私はYさんの担当ではありませんでしたが、情報として「苦手な話をされると精神状態が悪くなる傾向があり、声かけには注意するように。」ということは聞いていました。
私ならYさんの苦手な話は一切しないという保証はありませんが、男性担当者よりは配慮ができた部分もあったのではと思います。
悩んでいるYさんに力添えができなかったことを深く反省しています。
今後同じ事例が起きた時の対処法
私たちが普段、苦手な話を人にされても適当に相槌を打ってその場を回避します。
しかし、精神障害がある方は特に人が普段気にしないようなことも深く深く気にされます。
それが原因で精神状態が悪化したということも珍しくありません。
その辺りをきちんと理解していない職員がいたことが残念です。
研修や勉強会を通じて障害について勉強したいと思います。