障害者施設の事例
施設名: 病院
自閉症の方が男性スタッフに対し暴力行為をした事例
対応者
対応者 理学療法士
対応者 男性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
自閉症の方が男性リハビリスタッフに対し暴力行為をした
暴力は許されないことをはっきり伝えた。看護師からも指導してもらった
精神疾患患者への適切な対応を理解しておくこと、他の職員との連携が重要
トラブルが起きた背景
Sさんは若くして脳血管障害により片麻痺となった方でした。
元々の生活で自閉スペクトラム障害があり、引きこもりの生活をしていました。
対人関係やコミュニケーションも苦手で入院生活にストレスもたまっており、WiFiが使えないことや好きなゲームが出来ない不満を頻繁に訴えていました。
リハビリが終了し車椅子からベッドに戻る際に移乗の介助すると、ストレスからスタッフの腹部に蹴りを入れることがあり、スタッフが軽い腹部の痛みを負いました。
対応者の中での対応
良かった点としては、自閉スペクトラム障害という特徴を勉強しそれに対する適切な対応をしたことです。
具体的には「あれ」や「そのうち」などの曖昧な表現はせず、明確に文字で指示をすることです。
暴力行為は絶対に許されないということを明確に示したことは良かったと思います。
そうすることでそれ以降は不満の訴えはあるものの、暴力行為はなくなりリハビリも安全に進めることができました。
また看護師を呼び、第3者からの視点から良くないということをしっかり伝えてもらったため、患者の理解にもつながったと感じました。
それ以降この患者に関して何か問題があった際は、リハビリ職員だけでなく看護師からの目線からも指導してもらうことを徹底した点も良かったと感じました。
悪かった点としては、自閉スペクトラム障害の具体的な内容を把握していなかったことです。
最初に精神疾患の特徴をもう少し理解していれば、暴力行為に至らなかったのかもしれないとも思います。
様々な疾患の方を相手にするので、幅広い知識をつけておくべきだと思いました。
今後同じ事例が起きた時の対処法
精神疾患に関しては、それぞれの精神疾患に応じた適切な対応や接し方がある程度明らかになっているため、しっかり知識として知っておくことでまずは同じことが起こらないのではないかと感じました。
また同じような暴力や他にもセクハラなどがあった場合は、良くないことは良くないとしっかりした態度が必要になると感じました。
そのためには自分のみで対応せずに、他の職種のスタッフなどにも対応を協力してもらうことが大切です。