障害者施設の事例
施設名: 共同生活援助(グループホーム)
重度知的障害の方が嫌いなスタッフに殴る動作をする事例
対応者
対応者 社会福祉士
対応者 男性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
重度知的障害の方が嫌いなスタッフへ殴る動作をする
好き嫌いを否定せず、関わり方を工夫して実践した
無理強いせず、利用者にとって最適な方法・距離感を探す
トラブルが起きた背景
MMさんはスタッフへの好き嫌いがはっきりと出る利用者さんです。
高血圧な為、水分をとり炭水化物を控えるように看護師から指導を受けていますが、スタッフによっては左腕は健側なのでグーで殴るような動作をされ、スタッフからも苦手意識や相談の絶えない方です。
(支援自体は見る限りスタッフ皆変わらないですが)
新人スタッフが水分をすすめたところ上記のような動作をとり、新人さんが距離を置くようになりました。
しかし支援の引継ぎが進まない為、解決方法として最初は慣れた好きなスタッフとすることにしました。
新人さんは見てるのみにすし、(その場合は手が出ない)回数を重ねるたびに徐々に新人さんに代わるようにしました。
最初は慣れたスタッフと新人さんが一緒にコップを持つ、一緒に話をしても、水分は新人さんからすすめる、といったことを繰り返すことで、できるようになっていきました。
ただし特定のスタッフへは拒否が強い等、必ず解決できるわけでもありませんでした。
対応者の中での対応
好き嫌いを否定しないことはよかったと思います。
しかし、業務でもあるので関わらないという選択ではなく、どうすれば関われるかを実践できたこともよい点だと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
福祉は仕事と生活が関わるのであいまいなことが多いです。
白黒つけられない問題も多く、先ほどの事例なら水分をすすめないのが正直なところ楽です。
自分の体でもなく利用者さんが求めていないことをやる、看護師さんの指導があるといえど嫌がることをするのは精神的に疲弊します。
しかし無理強いしたり、関係を作ることを距離をとり続ければ考える必要はないですが、進むこともないと思います。
無理強いでもなく、距離をとるのでもなく最適な方法、距離感を探すことを意識してください。
それが結果的に(見つけるまでは苦労もしますが)仕事が楽しくなるコツでもあると思います。