障害者施設の事例

施設名: 就労継続支援A型

中度知的障害の方が職員から性被害にあった事例

対応者

対応者

対応者 事務職員

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 わからない

認知症の状況 わからない

性別 男性

事例・対処法の要点まとめ

中度知的障害の方が職員から性被害にあった。

話を聞いてから比較的早い段階で、迅速に対応できたのは良かった点だと思います。またSさん、被害にあった新人女性職員共に復職したことを想定し、当事者同士の関係や職場内で軋轢や偏見が生まれないように一部の人間にのみ情報を共有し極秘に対応できたことは良かったと思います。現在ではSさんは退職してしまい、復職したのは被害にあった女性職員のみとなってしまいましたが、現在も変な噂など立てられず働きやすい環境で仕事ができていることは良い点だと思います。悪かったと思う点は、退職するまでSさんから経緯や動機を最後まできちんと引き出せなかった点だと思います。セクハラをした原因や自分がしてしまった行動について、意見や反省などの言葉が最後まで引き出せなかったのは後悔が残りました。今後再就職を考えた際にSさん自身が今回の行動についての理解を深め、自分にはどういう傾向があるのか、どのように対処すれば良いか分かればこの先トラブルを起こす可能性をより少なくできたのではないかと思うので、その点に関しては悪い点だったと思います。

就労継続支援A型利用者全員がきちんと就労したいと考えているわけではありません。特に家族に無理やり連れてこられたと感じている方は往々にして、仕事に来ているという意識が薄く「自分は日常生活で助けを必要としている障害者」という認識のまま施設を利用しています。利用している家族も同様で、「この子は生活に助けが必要な障害者」という認識の方が少なくありません。なので仕事をお願いしても「自分には難しい。」「やりたくない。」といった発言が日常的に聞かれます。また家族からも「うちの子はできないことが多いので難しいことはさせないでほしい。」「無理に仕事を頼まないでほしい。」といった声があるのは社会全体の問題として取り扱わなければならないテーマだと思います。加えて今回のような性加害などの問題が起き、現場職員の責任として安易に片付けられてしまうと、実際にサポートしている職員のモチベーションは下がる一方だと思います。偏見になってしまうかもしれませんが、こういった障害者や高齢者が利用されている施設については責任の所在がいまだに曖昧な法人が多くあるように思えてなりません。そういった法人(もちろん会社もですが)は淘汰されていくべきだと思いますし、モチベーションが続かない法人や職場で働き続けるのは精神衛生上も身体健康上も良くないと思います。トラブルがあったら速やかに上司や管理者へ報連相を行い、巻き込まれそうな環境であればフットワーク軽く転職を考えることも大切だと思います。

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トラブルが起きた背景

Sさんは就労継続支援A型を利用している男性で、法人が運営するカフェの清掃員として施設内の清掃業務に従事していました。障害者雇用枠として採用している清掃職員は複数名おり、いずれも知的障害や軽度の身体障害を持つ方です。その方がシフトに沿い2人1組となりトイレやバックヤード、カフェスペースに分かれ清掃を行っていました。当日は入社したての20代前半の知的障害を持つ女性職員がおり、OJTも兼ねてお客様からは見えないバックヤードの清掃を先輩職員のSさんに指導を任せて行い、当日は大きなトラブルはなく業務は終了しました。後日、当日たまたまバックヤード前を通りがかった職員から、Sさんが新人の女性職員に対して後ろから抱きつくなど不自然に身体に接触していたのを目撃したと報告がありました。すぐに人事が介入し、Sさんと被害女性は一旦出勤停止とし当事者へ個別にヒアリングを調整。まずは被害者である女性に当日何があったかを確認しました。しかし被害を受けた女性は中度の知的障害があることもあり、先輩職員のSさんから何をされたのか理解していない様子で的を得た回答が得られませんでした。身体を触られたという理解はあるようですが、それがどういう行為なのかということに関しては理解できない様子です。次に加害者である男性にヒアリングを行いました。女性職員から直接被害を訴えられた訳ではなかった為、指導時に不自然に女性職員の身体に接触をしていたという目撃証言があったことを伝え事実かを確認。本人が認めた為、目的や理由を聞くと「責任を取る覚悟が出来ている。解雇されても仕方がないと思っている。」等の話が出てきた為、猥褻目的での接触であったと認定し後日、当事者家族、第三者機関、施設の管理者を交え話し合いの場を設けました。被害者家族からは本人に自覚がないので穏便に済ませたいが、家族としてこのまま安心して施設を利用できないといった趣旨の話が聞かれ、Sさん家族からは謝罪とSさんは退職する意向であると伝えられました。被害者女性および被害者家族へ法人としても指導方法や人選に不備があったことを謝罪し、被害女性および被害者家族には再発防止策を提示し、現在も施設を利用していただいています。

対応者の中での対応

話を聞いてから比較的早い段階で、迅速に対応できたのは良かった点だと思います。またSさん、被害にあった新人女性職員共に復職したことを想定し、当事者同士の関係や職場内で軋轢や偏見が生まれないように一部の人間にのみ情報を共有し極秘に対応できたことは良かったと思います。現在ではSさんは退職してしまい、復職したのは被害にあった女性職員のみとなってしまいましたが、現在も変な噂など立てられず働きやすい環境で仕事ができていることは良い点だと思います。悪かったと思う点は、退職するまでSさんから経緯や動機を最後まできちんと引き出せなかった点だと思います。セクハラをした原因や自分がしてしまった行動について、意見や反省などの言葉が最後まで引き出せなかったのは後悔が残りました。今後再就職を考えた際にSさん自身が今回の行動についての理解を深め、自分にはどういう傾向があるのか、どのように対処すれば良いか分かればこの先トラブルを起こす可能性をより少なくできたのではないかと思うので、その点に関しては悪い点だったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

就労継続支援A型利用者全員がきちんと就労したいと考えているわけではありません。特に家族に無理やり連れてこられたと感じている方は往々にして、仕事に来ているという意識が薄く「自分は日常生活で助けを必要としている障害者」という認識のまま施設を利用しています。利用している家族も同様で、「この子は生活に助けが必要な障害者」という認識の方が少なくありません。なので仕事をお願いしても「自分には難しい。」「やりたくない。」といった発言が日常的に聞かれます。また家族からも「うちの子はできないことが多いので難しいことはさせないでほしい。」「無理に仕事を頼まないでほしい。」といった声があるのは社会全体の問題として取り扱わなければならないテーマだと思います。加えて今回のような性加害などの問題が起き、現場職員の責任として安易に片付けられてしまうと、実際にサポートしている職員のモチベーションは下がる一方だと思います。偏見になってしまうかもしれませんが、こういった障害者や高齢者が利用されている施設については責任の所在がいまだに曖昧な法人が多くあるように思えてなりません。そういった法人(もちろん会社もですが)は淘汰されていくべきだと思いますし、モチベーションが続かない法人や職場で働き続けるのは精神衛生上も身体健康上も良くないと思います。トラブルがあったら速やかに上司や管理者へ報連相を行い、巻き込まれそうな環境であればフットワーク軽く転職を考えることも大切だと思います。

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