障害者施設の事例
施設名: 特別支援学校
反抗挑戦性障害の方の情緒が不安定になりやすい事例
対応者
対応者 特別支援学校教員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
反抗挑戦性障害の方の情緒が不安定になり、職員に飛び掛かって爪を立てた。
毅然とした態度を取り、本人に寄り添った言葉かけを行った。
不安定になったときは、行動の裏にある精神状態を察して言葉かけをすることや、場所の移動、対応職員の変更が有効。
トラブルが起きた背景
Aさんは重度の知的障害と反抗挑戦性障害を併せ持っています。
自分のクラスの生徒ではありません。
気分の良い時はやる気に満ちて一生懸命に学習に取り組む生徒なのですが、情緒が不安定になりやすく、気分がすぐれないと突然襲い掛かって来て髪の毛を引っ張ったり爪を立てたりしてきます。
授業の中で作業学習というものがあるのですが、その日Aさんは気分がすぐれなかった様子で「何だか目つきがおかしいな」と思っていたら突然飛び掛かって来てこちらの腕に爪を立て始めました。
担任はどうしようかとその様子を見守っていました。
ここでこちらが慌てたり怯んだりすると、余計に煽って爪を深く入れてしまうので、落ち着いて低い声で「それでイライラが治るならどうぞやってください」と毅然とした態度をとりました。
「辛くて誰かにわかってほしいのね」と言葉かけをすることで頷いて力を弱めてくれました。
対応者の中での対応
Aさんが情緒不安定になった時に、Aさんの気持ちに寄り添う言葉をかけたことで、Aさんの精神の安定を取り戻すことができたと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
障害を持っている方は、精神的に不安定になった時に自分の行動を否定されたり怒られたりすると却って逆上して収拾がつかなくなっていきます。
こちらが毅然とした態度で落ち着いて接することでその人自身が我に返ることがよくあります。
行動の裏にある精神状態を察して言葉かけをすることで心の琴線に触れ、興奮した状態から戻ることができることがしばしばあります。
どうしても収まらずに時間が必要な時には他の場所に移動させるとか、対応している人を代えるとかすることで気持ちを切り替えることもあります。
できるだけ対応する人を1人ではなく複数にして代わってもらうのが良いです。
全く関係のない普段関わりのない人だと有効です。