障害者施設の事例

統合失調症の方が職員にセクハラ行為をした事例

事例データ

投稿者

対応者

対応者 作業(職業)指導員

性別 女性

お相手

対応者

性別 男性

高齢者の利用者のKさんですが、就労支援B型へ来られるようになってから約半年になります。

お人柄も良く誰とでも仲良くなれるタイプで、性格も温厚であり感情を激しく出されるといったことは余りなく、おとなしく作業される方でした。

過去に違う就労支援B型で働いていたこともあり、仕事への意欲もあり、おとなしく言われた事はされる方だと思います。

ある日、出社される時間の約1時間前に来られました。いつも通り明るくお話をされていましたが隣の席にお座りになり、すごく近い距離でボディタッチをしながら話しかけてきたのです。

なんとかその場は取り繕いましたが、そういう距離感の近さに戸惑っています・・・

良かった点

Kさんはとても穏やかで周りとも仲良くできる素敵な方なので、普段の関わりが良好だったのは本当に良かったと思います。

仕事への意欲も高く、安心して見守れる利用者さんです。

今回、距離感の近さに戸惑いを感じたものの、その場で何とか取り繕えたのは柔軟な対応力があって良かったと思います。

すぐに感情的にならず、冷静にその場をやり過ごせたのは支援員として大事なスキルですし、焦らずに対応できたことは今後の関係性維持にもプラスになると思います。

改善点

ただ、距離感の近さに戸惑いを感じた時点で、早めに適切な対応策を検討すべきでしたね。

特に高齢者の方は身体的な接触に対して感じ方が様々なので、無理にそのまま受け流すのは良くないです。

まずはKさんに直接やさしく「もう少し距離を取ってお話しましょうね」と伝える工夫や、他のスタッフと情報共有して支援の仕方を相談することが必要だと思います。

また、Kさんの行動の背景にストレスや寂しさがあるかもしれないので、そのあたりも観察し、必要なら心理的なサポートも検討していきたいです。

放置せず、早期に職場全体で対応方針を決めることが大切だと思います。

先輩福祉士からのコメント

なぜこのようなことが起きるの?

Kさんの距離感の近さやボディタッチは、統合失調症の特性や環境変化による不安、寂しさが影響している可能性が高いですね。
本人は悪気がなくても、感覚や社会的な距離の認識がズレてしまいがちで、適切な距離感を保つのが難しい場合があります。
だからこそ周囲の配慮が欠かせません。

分析とアドバイスは?

戸惑いを感じたら、その場でやんわり距離を伝えることは大切ですが、支援者自身の感情だけで対応を終わらせず、行動の背景にある心理状態やストレスの把握が重要ですよ。 専門家の意見を取り入れてチームで対策を立て、心理的支援や環境調整を行いながら、本人が安心して過ごせる距離感を一緒に模索していくことをおすすめします。