障害者施設の事例
施設名: 施設入所支援
自閉スペクトラム症の方が毎日入浴しない事例
対応者
対応者 生活支援員
対応者 男性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
自閉スペクトラム症の方の入浴回数が週に2回と少なかった。
しっかり向き合うことで原因を突き止められ、毎日入浴するようになった。
利用者としっかり向き合い、「あなたの事を想っていますよ」という気持ちを忘れない事が重要。
トラブルが起きた背景
Dさんはこだわりが強く、言語能力はありますが頑固な部分があり、特定の職員の声掛けでないと行動が出来ない特性を持っておられます。
特に担当になった職員に対しては信頼を持っておりある程度の話が出来ますが、担当職員以外の職員が声を掛けても無視をします。
そんな特性を持ったDさんですが、以前から入浴をされない事が多く週に2回ほどしか入浴をされないため、どうにか毎日入浴をして欲しいと担当職員が話をしました。
すると、「苦手な利用者がいる。」「観たいテレビがある。」という原因があったことがわかりました。
そこでこちらから時間の変更を持ちかけてみたところ、本人の中で納得が出来た様子で、その後は少しずつ回数が増えていき、今では毎日入浴が出来るようになりました。
対応者の中での対応
今回自分自身が担当ということもあり、積極的に話をしていき信頼関係を築いていきました。
始めは注意することも多くなかなか打ち解けてくれない日々もありましたが、しっかりと向き合うことでDさんも心を開いてくれるようになりました。
以前から頑固な利用者として職員間でも気を遣いながら対応していた部分がありました。
それをDさんが悪い方にとってしまい、誰も話を聞いてくれないという気持ちになってしまったのではないかと思います。
私は注意する事も褒める事もしっかりと行った事で「この人は話を聞いてくれる人だ」と思ってもらえ、自分の思いを打ち明けてくれたのだと感じています。
今後同じ事例が起きた時の対処法
とにかく、しっかりと利用者と向き合っていく事が大事だと思います。
その為にはまず自分自身が殻を破り、オープンな気持ちで利用者と接する事が一番の支援方法だと改めて感じています。
難しい事は難しいと伝え、それが相手にとって怒らせてしまったとしてもその後もしっかりと向き合い、良いところは評価するという事を貫き通せば必ず気持ちは相手に伝わります。
打ち明けていただくまでに時間は掛かるとは思いますが「あなたの事を想っていますよ」という気持ちを忘れない事が支援の秘訣だと思います。