障害者施設の事例
施設名: 地域活動支援センター
自閉症の方が職員に過剰に甘える行為をした事例
対応者
対応者 生活支援員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
自閉症の方が職員に過剰に甘える行為をした。
その都度注意をしたことで、甘える行為はなくなった。
必要以上のスキンシップは控える。精神面のサポートをしていくことも重要。
トラブルが起きた背景
Tさんは月に2回程、特別支援学校の後に日中一時サービスを利用されていました。
入職したばかりのF職員は先輩職員の指導を受けながら、Tさんと一緒に日中一時の時間を過ごすことになりました。
Tさんはいつもタオルケットにくるまって、一人でマットにゴロゴロしたりしてゆっくり過ごされることが多いと先輩職員から説明を受けていました。
この日もTさん一人で遊んでいたため、基本的には見守り支援をして過ごしました。
しかし、時おりF職員に近寄ってきて、職員の膝で膝枕の状態になりました。
先輩職員から「利用者とはある程度の距離を保ってほしい」と指摘を受け、膝枕をやめてもらいましたが、その後何度か膝枕の要求がありました。
対応者の中での対応
先輩職員がTさんに「女の人に対してそんなことはしないよ」と注意しました。
その日は注意しても何度かF職員の膝に寄って来られましたが、その度に注意するようにしました。
F職員は入職したばかりで戸惑っているところもありましたが、次回日中一時ご利用時には、ある程度の距離を保って接することができました。
Tさんは前回注意されたこともあってか、それ以降は膝枕の要求はありませんでした。
Tさんは男児でしたが、F職員は入職したばかりということもあり「小学生だからこういうものなのだろう」と膝枕を最初に受け入れてしまいました。
先輩職員からは、障害のある子どもは健常の子どもに比べて物事の理解度が低く、「何歳までだったら許されて何歳からはしてはいけない」というような境界線がわからない可能性が高いと指導されました。
もしかしたらある程度大きくなってからも、異性に対して膝枕を要求したりと接し方が今と変わらないかもしれないので、今のうちから家族ではない異性とはある程度の距離をもって接することを教えた方が良いと言われました。
障害のある人を支援するということをまだ理解できておらず、勉強不足であったと感じます。
今後同じ事例が起きた時の対処法
あくまでも利用者と支援者という立場で接していくことが必要であり、必要以上のスキンシップは控えるべきだと思います。
また、Tさんは思春期で多感な時期であったり、母親との関係性が上手くいってなかったりと家庭の事情があったので、精神的に少し不安定な面が見られました。
今回の件はそれが関係していたことも考えられるため、スキンシップとは別に、精神面のサポートをしていくことも大切であると思います。