障害者施設の事例
施設名: 就労継続支援A型
身体障害の方の傘が立て続けに紛失した事例
対応者
対応者 事務職員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
身体障害の方の傘が立て続けに紛失した。
主張の際、真っ先に「支援員の中にあなたを攻撃している人はいない」と伝えました。しかし、その頃に作業の効率化を巡って支援員と意見の対立が続いていたため、当該利用者さんは信じられないと言ってきました。 また、知的障害などではなく身体障害ということもあり、会話の中で思わず「2回目の取り違えの際に、ロッカールームへ傘を持ち込むことも提案したはずなのに、その提案には乗らずに傘立てへ置き続けたあなたの責任も少しはあるのではないか」と言ってしまいました。知的障害ではないので先の会話を記憶しているに違いない、という思い込みや配慮の無さが招いてしまった発言でした。 結果、当該利用者さんは「攻撃され続けている、僕を退所させようと追い込んでいる」と感じ第三者機関へ通報されるまでに至りました。 最終的には傘立ての部分へ監視カメラを増設し、誰がどの傘を持ってきて持って帰ったか確実に分かるよう改善しました。ちょうどその部分への増設を検討していたので増設の決定打となった形です。
良かった点
以前から検討していたこととはいえ監視カメラを増設したことにより、当該利用者さんから「パフォーマンスではなく、本気で向き合い対処してもらえたことを実感した」「自分自身もカッとなってしまい申し訳なかった」と関係性を修復できたこと。
悪かった点
身体障害からの精神障害が懸念されていたのにも関わらず、本人を非難するような言葉を初期の段階で口にしてしまったこと。まずは本人が受けたダメージを緩和し、施設外就労先への不信感を払拭するよう努めるべきだった。
今は監視カメラがあるのですぐに映像を確認し、本当に取り違えが発生しているのか、発生しているのであれば相手に「傘を確認してほしい」とやんわりと促すことができると思います。 その際、取り違えられた側には誰が間違えた相手かを絶対に伝えてはいけないとも感じました。傘の取り違えだけといってはいけないのですが、このようなことが憎しみを生み出すきっかけになってしまうと学んだので、利用者間で争いを生まないように注意が必要だと感じました。
トラブルが起きた背景
利用者さんの傘が取り違えられる事件が発生しました。当該利用者さんの傘が取り違えられるのはその日で3度目。彼はうつ病の疑いもあったせいか「僕自身が攻撃されている」と訴えかけてきました。当該利用者さんは傘の取り間違えがあまりにも続くので、ビニール傘にテープを巻くなどして自衛をしていたそうです。それでも無くなるのは攻撃されているに違いない、かつ攻撃してきているのは支援員に違いないと主張してきました。
対応者の中での対応
主張の際、真っ先に「支援員の中にあなたを攻撃している人はいない」と伝えました。しかし、その頃に作業の効率化を巡って支援員と意見の対立が続いていたため、当該利用者さんは信じられないと言ってきました。
また知的障害などではなく身体障害ということもあり、会話の中で思わず「2回目の取り違えの際にロッカールームへ傘を持ち込むことも提案したはずなのに、その提案には乗らずに傘立てへ置き続けたあなたの責任も少しはあるのではないか」と言ってしまいました。知的障害ではないので先の会話を記憶しているに違いない、という思い込みや配慮の無さが招いてしまった発言でした。
結果、当該利用者さんは「攻撃され続けている、僕を退所させようと追い込んでいる」と感じ第三者機関へ通報されるまでに至りました。
最終的には傘立ての部分へ監視カメラを増設し、誰がどの傘を持ってきて持って帰ったか確実に分かるよう改善しました。ちょうどその部分への増設を検討していたので増設の決定打となった形です。
良かった点
以前から検討していたこととはいえ監視カメラを増設したことにより、当該利用者さんから「パフォーマンスではなく本気で向き合い対処してもらえたことを実感した」「自分自身もカッとなってしまい申し訳なかった」と関係性を修復できたこと。
悪かった点
身体障害からの精神障害が懸念されていたのにも関わらず、本人を非難するような言葉を初期の段階で口にしてしまったこと。まずは本人が受けたダメージを緩和し、施設外就労先への不信感を払拭するよう努めるべきだった。
今後同じ事例が起きた時の対処法
今は監視カメラがあるのですぐに映像を確認し、本当に取り違えが発生しているのか、発生しているのであれば相手に「傘を確認してほしい」とやんわりと促すことができると思います。
その際、取り違えられた側には誰が間違えた相手かを絶対に伝えてはいけないとも感じました。傘の取り違えだけといってはいけないのですが、このようなことが憎しみを生み出すきっかけになってしまうと学んだので、利用者間で争いを生まないように注意が必要だと感じました。