障害者施設の事例
施設名: その他
重度心身障害の方がスタッフの腕を握りしめた事例
対応者
対応者 ボランティアその他
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
重度心身障害の方がスタッフの腕を爪を立て握りしめた。
表情や声の感じを変えず、冷静に腕を離した。
本人にやめてもらうのではなく、どうしたらやめざるを得ない状況になるかを考えることが重要。
トラブルが起きた背景
Kさんという女性は人と関わることが好きなタイプの方ではありましたが、時折気分が高揚していると相手の手をつねったり、噛み付いたり爪を立てたりということがありました。
体力は比較的あり、どちらかと言うと大柄でダイナミックな感覚を取り入れた遊びの好きな方だったので、トランポリンに乗って遊ぶことにしたところ、始めは楽しみ声を上げていたりもしました。
しかしだんだん気分が高まってきたのか、一緒に乗っていた私の手をつかみ、爪を立てて握り出しました。
力が強かったので、そのまま自分の腕を引き抜こうとすると出血は免れられなかったので、こちらが体の位置をずらしながら本人の手に力が入らないように角度を変え、手の力が抜けたタイミングで腕を離しました。
結果、爪のあとは大きく残り、内出血はありましたが裂傷などには至らずに済みました。
対応者の中での対応
この方の場合は「やめて」と言ってしまったり声を荒げてしまうと逆に手の力を強めてしまうので、あくまでも表情や声の感じは変えず、強引な対応をしなかったのが良かったところだと思いました。
今後同じ事例が起きた時の対処法
重症心身障害者施設ともなると、なかなか言葉での指示が聞いてもらえなかったり、その日の本人の気分でも大きく様子が変わってきます。
かと言って危険を認知する察知するということも難しいので、近くで見守ることはもちろん必要です。
これまでの自分の経験だと「やめて」など注意をするとますます機嫌が悪くなったり力が強くなったりということがかなり多いです。
あくまでも表情や声のトーンにあまり焦りや苛立ちを見せすぎないこと、その上で本人に「やめてもらう」のではなく、こちらがどうしたら「やめざるを得ない」状況になるのかを考えることが大事かもしれません。