障害者施設の事例

重度知的障害の方が女性職員を殴り怪我をさせた事例

事例データ

投稿者

対応者

対応者 社会福祉士

性別 男性

お相手

対応者

性別 男性

Nさんは重度の知的障害があるため、施設内において他の利用者に暴力行為をしたり、職員に対しても噛みついたり暴力をするような方です。

注意しても理解ができず、逆に怒ってしまうこともあります。

Nさんは男性で大柄なため、多くの職員は力で負けてしまいます。

今回、女性職員に対して胸を触るなどをし、「やめてください」と言われたことを理由に怒り、女性職員を殴ってしまいました。

それにより、女性職員の腕にはあざができました。

私はそれに気づき、Nさんを押さえ、女性職員を助けましたが、女性職員は大きな怪我をしてしまいました・・・

良かった点

女性職員とNさんの間で起きたトラブルにすぐ気づけた点は良かったと思います。

しかし、Nさんのような大柄で暴力行為のある方の対応は、力のある職員が対応すべきであったと思います・・・。

改善点

男性利用者と女性利用者で棟を分け、男性の棟には男性職員を配置し、女性の棟には女性職員を配置することが理想であると思います。

私の働いている施設では男性職員が少なく、女性職員が多いため、同性介助が難しい現状があります。

Nさんが行ったような暴力行為は意図的に行っているのではなく、Nさんが悪いわけではありません。

今回のことは職員不足により少数の職員で運営した結果だと思います。

福祉の仕事は給料が安い、重労働など、悪い印象があり、職員が集まりにくいのが現状です。

福祉職の賃上げが行われ、十分な職員が配置されることで問題の解決につながると思います。

先輩福祉士からのコメント

なぜこのようなことが起きるの?

Nさんは重度の知的障害で感情のコントロールが難しく、特に自身の身体的接触に敏感に反応してしまうんですね。
力の強い大柄な男性であるため、女性職員が対応すると力関係で不安が生まれやすく、感情的な暴力に繋がってしまうこともあります。
こうした環境の中、十分な職員配置がなかったことも影響していると考えられます。

分析とアドバイスは?

こうした事態はNさんの障害特性を理解し、身体的接触への過敏さに配慮した支援が重要です。 同性介助の徹底は大切ですが、職員数が少ない場合はリスクアセスメントを行い、複数職員で対応するなど安全管理を強化しましょう。 職員のメンタルケアも欠かせません。 福祉現場の人員不足は根本課題ですから、待遇改善や職場環境の見直しも必要ですね。