障害者施設の事例

施設名: 共同生活援助(グループホーム)

重度知的障害の方が帰宅できずパニックを起こした事例

対応者

対応者

対応者 生活支援員

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 わからない

認知症の状況 わからない

性別 女性

事例・対処法の要点まとめ

重度知的障害の方が帰宅できずパニックを起こした

気持ちに寄り添って話をした。他の利用者に被害が出ないよう配慮

毎日のスケジュール確認を再開し、生活の見通しを持たせるようにした

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トラブルが起きた背景

利用者Oさんは平日はグループホームで生活をしており、土日はご自宅に帰られていました。

Oさんのお母様から連絡があり、自分が入院して手術をする予定があり2ヶ月程家に帰れないため、その間娘をグループホームでお願いしたいと連絡がありました。

Oさんにはお母さんから2ヶ月程家に帰れないこと、お母さんも手術頑張るからOさんもグループホームで頑張ってほしいと事前に伝えられていました。

Oさんはイレギュラーなことが起こったりするとグループホームでもパニック行動が度々見られましたが、いざご自宅に帰らず毎日グループホームで生活をしてみると、とても安定して過ごされていました。

しかしそのような生活をして1ヶ月程過ぎた頃、日中急に「家に帰りたい!」と泣き出され、パニック状態になられました。

グループホームへの送迎中も車内でスタッフの髪の毛を掴んだり、グループホームに着いてからも物を投げたりスタッフを蹴ったりと激しい行動が見られました。

対応者の中での対応

Oさんがこの間家に帰らずとても頑張って生活しておられたこと、早く自分の家に帰りたいと思われていることに共感し気持ちに寄り添いました。

パニック行動に関してはまずは本人の気持ちを落ち着かせること、他のグループホームの利用者に怪我などの被害が出ないようにすることを第一に考えました。

今日も家には帰れないこと、今お母さんも頑張っておられることをお話ししたり、飲み物を提供しクールダウンして頂いたりするようにしました。

気持ちに寄り添ったこと、他の利用者に被害が出ないようにしたことなどは良かったと思いますが、パニック行動が予想されていたのにそれが現れず、Oさんはグループホームの生活にも慣れてきているし大丈夫だと、スタッフ全員少し油断していたと思います。

パニックになった日は施設全体の一年に一回のイベント開催日で、利用者皆さんが毎年楽しみにしておられる日でした。

楽しみにしている反面、イレギュラーな日でもあるので精神的に落ち着かなかったり、とても疲れてしまったりする利用者も少なからずいました。

Oさんも家に帰れていないという状況と相まって、とてもストレスが強くなってしまったことが考えられます。

それは事前に予想できたことであるにも関わらず、油断して精神面のサポートを怠ってしまったことも悪い点だったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

グループホーム入所当時に行っていた、毎日のスケジュールの確認をすることを再度本人と一緒にしていくことにしました。

グループホームに慣れてきて一度はやめたのですが、今回家に帰らない期間が長すぎたため生活の見通しが持てなくなり、パニック行動につながったことが考えられるため再度採用しました。

一週間のスケジュールをボードに写真や絵で記し「今日はお仕事に行って、またグループホームに帰ってきてホームで寝ます」というように本人と一緒に確認し生活の見通しを持ってもらうようにしました。

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