障害者施設の事例
施設名: 就労継続支援B型
ADHDの方が職員の対応に不満を持ち取り乱した事例
対応者
対応者 生活支援員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
ADHDの方が職員の対応に不満を持ち取り乱した
作業の工夫をしたが、周囲に相談しなかったため、利用者を怒らせた
利用者の支援計画を把握し、支援者側が共通理解を持った上でのサポートが必要
トラブルが起きた背景
Hさんは軽度知的障害の自閉傾向ADHD傾向もある利用者さんでした。
見学や体験の時はおとなしく作業に集中しており、作業開始後も特に問題なく仕事をこなしていました。
ところがある日、自分の行っている作業の形式がやりづらい、難しいという訴えを職員Sに相談しました。
確かにHさんにとってはやりづらいと思い、やりやすい工夫をし再度Hさんに仕事を提供すると少し納得しいつも通りに作業を行いました。
そんなある日、Hさんが支援員に質問をしました。
「〜はどのように入力すればいいのですか?」
支援員は自分のわかる範囲で対応しましたが、支援員の対応通りにHさんがパソコン作業をしても解決できなかったようでした。
Hさんは頭にきて管理者の部屋に行き「ここの支援員は何もわかっていないようです。新しい人なんですか?対応が悪いし利用者も少ない!」と不満を大きな声で伝え、他の利用者の中には不安定になり泣いてしまう人もいました。
対応者の中での対応
良かった点は、すぐに対応して作業がやりやすい工夫をしたことです。
やりづらいと言われた時点でどのように工夫をすれば作業がやりやすくなるか考えて、工夫を行ったことで作業に取り組みやすくなりました。
悪かった点としては、わからないことを聞かれた時に自分のわかる範囲で答えてしまい確実な答えではなかったことです。
この時、管理者に一言聞いてからアドバイスをしたら解決できたと思います。
また職員間での話し合いが不十分であったことも問題でした。
常に、利用者さんの問題を解決できるようにミーティングを行い共通理解を図っていればこのようなトラブルは起きなかったと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
まず利用者さんの個別支援計画をきちんと読み込み、支援者で共通理解を図りどのような仕事であれば作業可能かどうかを話し合う必要があります。
利用者さんは自分の人生を少しでも良くしたいと福祉サービスを利用します。
それなのに、そこで自信をなくしてしまうことはとても残念なことです。
確かに障害や病気がある方が通うので、思い通りにならないことや想定外の反応をされてしまうこともあります。
しかし、基本は利用者さんが今日も事業所に通えて良かったと思うように必要な支援をしていくことが大事だと思います。