障害者施設の事例
施設名: 生活介護
生活介護サービス管理責任者重度知的障害統合失調症
対応者
対応者 サービス管理責任者
対応者 男性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
聴覚過敏の利用者の目の前で母親に電話をしていたMさん。いつも以上に調子が悪く電話越しで大声で叫んだMさんの声に反応しパニックを起こし、勢いよくMさんを突き飛ばしてしまった。
Mさん専用の小部屋を作り、クールダウンとして使えるように提供できたことが素晴らしいと思いました。Mさんは情緒不安定になりやすい方で、天候にも左右されます。梅雨時期などは支援者も対応に困っていましたので、専用の部屋ができたことで長期的な対応が可能になりました。
Mさんは携帯電話を所持していますが、まずそこに働きかけるというのは難しいです。携帯電話が精神安定剤のようなものなので、なくすことで逆に不穏になる可能性があります。それを踏まえて、電話をかけることは続けてもらい、且つ支援者の負担も軽減させながら長期的にできる対策をHさんは提案しました。原因になったものをなくすことで起きるデメリットを考慮し、デメリットが大きいのであればなくさず続けながら、続けられる環境を提供するということがポイントだと思います。また、情緒不安定な利用者には、クールダウンする個室があるというのは非常に重要ですので、特別な空間を提供できるスペースを確保できるといいでしょう。
トラブルが起きた背景
Mさんは携帯電話を所持していて、最低でも1日1回は自宅にいる母親に電話をかけます。天気が悪いととても不安定になり電話をかける回数も頻回になるのですが、それが梅雨時期に入るとほぼ毎日繰り返されるのが今までのパターンでした。ある日聴覚過敏の利用者の目の前で電話をしていたMさん。その日はいつも以上に調子が悪く、電話越しで大声で叫ぶこともありました。するとMさんの声に反応した聴覚過敏の利用者がパニックを起こし、勢いよくMさんを突き飛ばしてしまったのです。その事件をきっかけに、サービス管理責任者のHさんはMさん専用の小部屋を作り、電話をかける時は必ずそこに入る約束をしました。小部屋にはMさんが好きなキャラクターのぬいぐるみや本を置きそこをクールダウンに使えるようにしたのです。それからMさんは不安定になるとその小部屋を使い、電話もその部屋でかけるようになりました。小部屋ができてから他の利用者に被害を及ぼすことはなく、Mさん自身も以前より安定して過ごせるようになりました。
対応者の中での対応
Mさん専用の小部屋を作り、クールダウンとして使えるように提供できたことが素晴らしいと思いました。Mさんは情緒不安定になりやすい方で天候にも左右されます。梅雨時期などは支援者も対応に困っていましたので、専用の部屋ができたことで長期的な対応が可能になりました。
今後同じ事例が起きた時の対処法
Mさんは携帯電話を所持していますが、まずそこに働きかけるというのは難しいです。携帯電話が精神安定剤のようなものなので、なくすことで逆に不穏になる可能性があります。それを踏まえて電話をかけることは続けてもらい、且つ支援者の負担も軽減させながら長期的にできる対策をHさんは提案しました。原因になったものをなくすことで起きるデメリットを考慮し、デメリットが大きいのであればなくさず続けながら、続けられる環境を提供するということがポイントだと思います。また情緒不安定な利用者にはクールダウンする個室があるというのは非常に重要ですので、特別な空間を提供できるスペースを確保できるといいでしょう。