障害者施設の事例
施設名: 生活介護
生活介護生活支援員中度知的障害
対応者
対応者 生活支援員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
意思伝達が苦手な利用者が、嘔吐や排泄のトラブルを繰り返していた
絵カードによるコミュニケーションを提案
トラブルが減少した
トラブルが起きた背景
Mさんは自分の気持ちを相手に伝えることが非常に苦手な利用者です。
体調が悪い時も、実際に嘔吐したり便を漏らしたりして、相手に気づいてもらわないと伝えることができません。
家庭でも同じような状態だそうで、出先でもトイレや生理の失敗が頻繁にあるらしく、事業所でも生理がきたことを伝えられず、気が付いたら血まみれになっていたこともよくありました。
そこで私はコメント付きの絵カードを5種類作りました。
トイレ編と体調編でそれぞれ作り、Mさんの机に並べて自分の体調に合わせてカードを渡すようにお願いしました。
実際に、使うタイミングに合わせて支援者に持ってくるという練習を1か月繰り返した結果、Mさんは自分の体調をカードで伝えられるようになりました。
時々失敗もありますが、以前よりも格段に失敗が減りました。
対応者の中での対応
言葉で伝えることがハードルを上げているのではないかと考え、相手が伝えやすい手段を提案できたことが良かったと思います。
絵カードは一度にたくさんの言葉を話さなくても伝わるので、支援者にとってもわかりやすいです。
今後同じ事例が起きた時の対処法
Mさんはお喋りが大好きな方ですが、自分の体調を話そうと思うと説明が難しく感じるのかもしれません。
恥ずかしがりやな一面もある為、支援者に伝えることが恥ずかしかった可能性もあります。
いずれにしても言葉で伝えることが難しいということなのであれば、それ以外で気兼ねなく伝えられる方法を提案できるといいと思います。
絵カードは本人にとっても支援者にとっても目で見てすぐわかるものですし、簡潔に文字を付けることで、イラストの意味を利用者がしっかりと認識することもできます。
発信が苦手な利用者にはぜひ絵カードを導入してみてください。