障害者施設の事例

施設名: 就労継続支援B型

就労継続支援B型作業(職業)指導員精神障害2級統合失調症

対応者

対応者

対応者 作業(職業)指導員

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 女性

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トラブルが起きた背景

Sさんは統合失調症をお持ちの方で、色々な配置に関して強くこだわりがある方です。
Sさんが働いていた作業所ではお弁当を作る、そして詰めるという作業が行われていました。
その日のメニューによって食材を切る、調理を行う、出来上がったおかずとご飯をお弁当箱に詰めるという作業があり、色々なものの配置が気になるSさんには、予めどのように作業を進めてもらいたいのかを伝えていました。
いつものように作業をされていましたが、お弁当を詰めている最中に担当されていたおかずが思っているように入れることができなかったようで、調理員が入れ方を再度確認をしながら伝えました。
その時は、納得されている様子で聞いておられたSさんでしたので、担当職員Mも様子を見守っていました。
その後もSさんはおかずを詰めようとしていたところ、急に5,6個のお弁当箱をテーブルから投げ落としてしまいました。
どうしたのかを担当支援者Mが問いかけると、いつもの顔つきではないSさんが身体を動かしながら支援員Mの髪の毛を引っ張り顔を3回ほど叩き興奮状態でした。
話をすることができない状況でもあったため、他の支援者が対応を変わりましたが、興奮状態は2時間ほど続いていました。よく話を聞くと、元々Sさんが思っているお弁当箱の中の配置に、担当したおかずを入れることが出来なかったこと、そして言われたとおりにおかずを入れようとしたが上手に入れることが出来なかったことに対して注意を受けたため腹が立ったとのことでした。
また出来ないなら死ねと幻聴が聞こえてきたことから、どうしていいのか分からなくなってしまったと話をされました。
当日は支援員Mと話をするのは嫌、帰宅を望まれていたたため、ご家族に相談をして施設に来ていただき話し合いを持とうとしたものの結果帰宅されました。その日からSさんが通所されなくなったため連絡を取っていたのですが、幻聴が聞こえるため通所することが出来ないと言われ結局通所されるようになったのは3か月後でした。
病院に通院することがなかなか出来なかったことはご家族様から伺っていたのですが、通所されてからも体調が安定していない様子で、いつもの作業に入ることが出来ない日が続きました。その後、通所をしばらくお休みしたいと言われ、結果的には通所されないままとなっている状況です。

対応者の中での対応

今回、作業内容が多岐に渡っていることや、お弁当を作るという細かい作業内容ということもあり、Sさんのこだわりが強い物の配置という点が大きな負担になってしまったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

毎日の作業を通して、就労支援に繋げる場所でもある施設であるため、様々なこだわりを持っている利用者もいます。
時間内にやらなくてはいけない作業もある中、利用者の当日の体調面の把握をなるべく察知するように気を付ける必要もあると思います。
また一人で対応ができない場合は、他の支援員や利用者のご家族との話し合いも必要だと思います。利用者から支援者に対して叩かれるなどの暴力を受けた場合、支援者も一人の人として他のスタッフと共有し心のケアも行うほうがいいと思います。
今回の事例に関してはまだ解決していないものとなりますが、ご家族と連携をとりながら長期的に計画を立てていくことが良いと思います。
地域で生活をされている利用者との繋がりは切らさないようにしていくことが大事だと思っています。

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