障害者施設の事例
施設名: 就労継続支援A型
就労継続支援A型作業(職業)指導員中度知的障害脳性麻痺
対応者
対応者 作業(職業)指導員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 男性
トラブルが起きた背景
Hさんは50代前半の男性。
見た目の中年ぽさと誰にでも陽気に話しかけることで一見「陽気なおじさん」にしか見えない。
入所してくる利用者は最初はそれで騙される。知的ハンデを知らなくて聞かれたことに応えてしまい、それをそこら中に喋りまくり後々利用者から苦情がくることの繰り返し。
入所する利用者にはそのことを言わなければならない。
Sさんは40代後半で脳性麻痺。言語が聞きづらい。
時折、Hさんは「なんでそんな喋り方?いつから?」とSさんに問いかける。
職員はその都度丁寧に教えながら謝らせるが何日か経てば忘れまた同じことが繰り返される。
ある時HさんはSさんに「ダウン症か?」と言った。周りはシーンと静まった。
それが帰宅時のことでSさんは苦笑いしながら帰って行った。
私はそれが気になって彼女にお詫びの電話を入れた。後々になって知ったが他の職員も彼女に電話をいれていたそうだ。
対応者の中での対応
悪いことの教え方は困難であったが、諦めずに丁寧に教えられたことがよかったと思っています。
今後同じ事例が起きた時の対処法
利用者一人一人のハンデの理解しながら、同時進行で複数の人と関り指導する大変さに戸惑うことの方が多い仕事です。
理解しているつもりでも時には自分の立場も忘れ、人として怒りをおぼえることも時としてあります。
利用者同士のトラブルも常に起こるという不安も抱えての仕事になることも少なくはないこと。
今回の件は一瞬の出来事で正直、どう対処すべきかと迷いました。
相手の女性が気にしてるのではないかやその一言を言った男性にはどうやって教えるべきなのかを考えました。
結局、女性には数時間後にお詫びの電話をかけて理解を得ました。
男性には翌朝、自分なりの言葉で相手を傷つけたこと、言ってはいけないことを言ったのだと教えました。
彼の特徴としてまた同じようなことを繰り返すだろうと思いますが、「ハンデ」として見るのでなく「性格」としてとらえながら悪いことは悪いと教えていく方法がいいのだろうと思っています。