障害者施設の事例

施設名: 就労移行支援

就労移行支援作業(職業)指導員軽度知的障害 うつ病

対応者

対応者

対応者 作業(職業)指導員

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 男性

記事をチェック

SNSで知り合いにシェア

facebook

line

twitter

トラブルが起きた背景

Aさんはこだわりが強く忘れ物が目立つものの、メモをとって対処したり、ご自身の特性としっかり向き合っていました。
正義感が強く何事も細かい性格のため、事業所内の清掃などのチェックに携わったり、グループワークなどで進行を任せた際はきっちりこなしてくれる方でした。
そんなAさんも訓練を順調に通過し、就労へ移行する最終段階である面接練習、エントリーシートの作成などに取り掛かっているところでした。
今までとは違う内容や今後の環境の変化を考えると少しナーバスになっていたようでした。
そんな時いつもであればやり過ごしていたであろうことではありますが、別の生活支援員がAさんを下の名前で呼んだことに反応し突然怒り出しました。
「お前は前々から人を下に見る傾向がある。どうせ利用者だと思ってマウントを取っているんだろう!」
というようなことを生活支援員に憎悪剥き出しで声を荒げ、殴りかかろうとしました。
突然のことに生活支援員は毅然としてはいましたが、どんな対処をすれば良いかわからない様子でした。
私は殴りかかる寸前のところで体には触れぬよう間に入り、落ち着くよう話かけました。
「怒っていることは悪いことではなく、発言も思ったことを言っただけで問題はない。」
ただ殴りかかろうとする行為と冷静でないことが問題だと伝え、一度落ち着いて話すかこのまま続けるかを選ぶよう伝えました。
本人が冷静になって別の場所で話したいとの意思を示したので、別室へ移動し面談をしました。
その後、Aさんは生活支援員とその場に居合わせた利用者、その他支援員に謝罪し、原因と対策についても皆の前で発表していました。
原因:就職後の環境に飛び出していくのが怖かった
   資料作成や就職に向けた準備に追われイライラしていた
対策:アンガーマネジメントの講義を再受講、実行
その後、Aさんはトライアル雇用等を経て無事就職しました。

対応者の中での対応

生活支援員
▼良かった点
・しっかり自分の非は認めた上で謝罪をしていました。
▼悪かった点
・通所している利用者の状況把握レベルが低かった。
・軽率な行動であった。
自分
▼良かった点
・冷静に対応。
▼悪かった点
・未然に防げなかった。
・本人のストレスに気づけなかった。
トラブル後、事業所内ではケース会議を行いその後の対応について話し合い、相談支援員、定着支援員にも共有しました。

今後同じ事例が起きた時の対処法

どんなトラブルが起きてもまずは冷静に対応することが一番だと考えます。
感情的になっては判断力が鈍り、悪い選択をしてしまう可能性が高くなると思います。
当事者なのですが、俯瞰してどうすればいちばん良い方法となるか
「私はこう思いますが、〇〇さんはどう思いますか?」
というように利用者さんと一緒に考えていくというのも一つの手だと思います。
支援員も利用者も同じ人間で、迷うときや答えがわからないことも同じくあるはずです。
【一緒に考える】=【対等】だと思います。
支援日誌、メール、電話、講義、研修、面談、請求等その他諸々、支援員の方や管理職の方はやることが多いです。
しかし、支援の本質は利用者と向き合うことだと思います。
綺麗事かもしれませんが、パソコンや支援員、会社のルールとだけ向き合っていても本当の意味での支援には繋がらないと思います。
色々と偉そうに言ってすみません。
自分も支援の場にいたので、その忙しさはよくわかっているつもりです。
大変なお仕事ですがとてもやりがいと社会貢献性のある役割だと思います。
今後も心と身体のバランスをうまくとって励んでください!

記事をチェック

SNSで知り合いにシェア

facebook

line

twitter

介護施設の事例一覧へ