障害者施設の事例

施設名: 就労移行支援

就労移行支援作業(職業)指導員身体障害 てんかん

対応者

対応者

対応者 作業(職業)指導員

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 男性

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トラブルが起きた背景

本人は自分のことを健常者だ、同じだと考えており相当プライドが高かったです。
その反面、都合が悪くなると配慮してほしいと訴えるなど、状況によって考えがころころ変わるところがみられ、それ故にとても対応しづらいという方でした。
また本人はこの事業所を踏み台にして、障碍者枠を使わずに一般就労したいという明確な目標を持っていました。
日頃の勤務態度についてですが、事業所で他者とトラブルを起こすことはないです。作業はゆっくりですが時間をかけてマイペースでこなしています。しかし居眠りが多く欠勤も多い。送迎に行っても車に乗れるまでの時間が相当かかるということが常でした。
ある日のことですが、「家に帰った後、母親に対しての暴力がものすごい」ということが母親からの電話相談で発覚。食器を放り投げたり家具を倒したり。終わりがない、もう何年も続いている、困っている、どうしたらいいのかわからない。
ということでした。何もないように見えているけど実は、常日頃から心の中にうっぷんをため込んでいるのだろうということは安易に想像がつきました。
事業所内で無理をしていること、ストレスになっていることはないのかということをさりげなく粘り強く観察していました。
その結果、事業所内では何も具体的にはなかったのですが自宅で夜更かしをしていることが判明。何度か自宅での自己管理を丁重に提案してみましたが改善は全く見られません。そうこうしているうちに出勤日は欠勤日に遠く及ばなくなってきました。この状況は見逃すことができません。
母親に提案して三者懇談を行う運びとなりました。生活態度の改善、本人の言い分、また将来の希望、状況確認、そして今のままではA型は難しいので、雇用契約がない場所への移動を考えてみてはどうかいう提案をおこないました。
その場で本人は雇用契約書を破り捨て、もうやめます、やめてやります、でも働きたいからB型に移動しますといってくれました。
こちらも次の職場を見つけられるように最善を尽くすことを約束し、その場は収まりました。

対応者の中での対応

結果的にその場は収まりました。
ただやはりしっくりとはいかず、もやもやしたものが残りました。彼は順番を間違えたのではないか、それは支援者のミスなのではなかろうかという心残りは今も晴れないままです。つまりB型からA型、そして一般就労を目指すという順番がベストだったのではと。

今後同じ事例が起きた時の対処法

私の事業所を退職後、他のB型事業所に移り今も元気に頑張っています。
出勤率も劇的に改善しているとのことでほっとしています。こうやって事業所での縁は切れましたが、その後も個人的な交流は続けており、たまに様子見に伺ったりをさせてもらっています。家庭内暴力もいったんは終息したとのこと。
ただ、一般就労に行きたいこだわりはとても強いままで、それをいいように転嫁できるように現スタッフが親身になってフォローしているようです。
その事業所での縁は切れたとしても、継続的にその後を追いかけて人としてフォローしてゆくことは余計なことのようで、実は大事なことだと痛感しています。

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