障害者施設の事例
施設名: 宿泊型自立訓練
宿泊型自立訓練生活支援員身体障害 統合失調症
対応者
対応者 生活支援員
対応者 男性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 男性
トラブルが起きた背景
薬物依存で逮捕歴アリ。出所後、無免許運転で逮捕。その取り調べ時に脳梗塞を発症、対応が遅れたため左半身に重いマヒが残り、歩行も杖がなくてはできない状態です。
その後、有罪確定、罰金が払えず労役に行くこととなりましたが本人がそれを嫌がり、就労継続支援A型事業所に就職し賃金を納付することになり私の事業所に来られた方です。
特に粗暴なこともなく勤務態度もまじめでよく気の付く方でした。
しかし二月過ぎたあたりから隣人とのトラブルがあって困っている、何とか助けてくれませんかという相談がありました。よくよく話を聞くとよくある夜中の騒音トラブルで、本人は一方的に被害を受けていると主張。
しかし後日、大家から事業所に連絡があり、その話を聞く限りでは隣人のほうが被害を受けておりSさんの方は加害者だとのことでした。
またSさんの自家用車と思われる軽自動車をほぼ終日アパートの真横の私有地に不法駐車しており、そのことで近隣からクレームが出ているとのことでした。
一切本人を責めることもなく、世間話でもするように本人に確認したのですが本人はすべて否定。車についても「知らない、自分のではない」の一点張りでした。
その翌日から体調が悪いということで電話連絡アリの欠勤が始まり、やがて無断出勤になり、アパートを訪ねましたが不在(居留守?)。その翌日、退職願いが事業所のポスト上に置かれていたためすぐにアパートを訪問。しかし不在。確かに先日、アパートの横に車がありましたがその日には車がありませんでした。やはり車を運転していたのだなと思い事業所へ報告。その日の午後、無免許運転で再逮捕されたとの連絡がありました。
後日わかったのですが、車は大阪の友達に借りていたとのことでした。
対応者の中での対応
今更なのですが、こちらは本人を責めることなくうまく、やんわりと事情を探ろうと心掛けてはいたのですが、事情を聞くことそのものがすでに本人の多大なストレスになっていたように思えます。
他の方策があったと思うので、その点が非常に悔やまれて仕方ありません。
今後同じ事例が起きた時の対処法
近隣とのトラブルはやはり多いです。特に隣人との騒音トラブルは本当に多いです。
それはグループホームなんかでも同じだと聞きます。
近隣住民も色眼鏡をかけない人よりも、かける人のほうが圧倒的に多いのではと思うことが多々あります。
やはりなんやかんや言っても差別は根強いと言わざるを得ないと思います。これは地方の田舎の村社会とかになると本当に顕著です。
なので、地域で障害者が地獄のように生きづらい状況に囲まれているという現実を、まず心から理解してあげないと本当に救われない、問題解決に至らないと思います。それを理解してあげたうえで問題に対処する必要が必須なのではと思います。そう考えると、一筋縄でいかないことがほとんどだと思います。なので粘り強く、さじを投げず問題解決に向かう強い精神力がなにより求められるのかもしれませんね。