障害者施設の事例

施設名: 就労継続支援A型

就労継続支援A型相談支援専門員軽度知的障害自閉スペクトラム症(ASD)

対応者

対応者

対応者 相談支援専門員

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 男性

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トラブルが起きた背景

Tさんは言葉でコミュニケーションがとれますが、自閉症特有のこだわりが強い方です。
丁寧に作業ができ皆から頼りにされていましたが、小さなミスを指摘されると「お手洗いにいかせてください」ということが増えました。
はじめのうちはすぐに戻ってきて作業をしていたので、気持ちを切り替えるための行動と考えていましたが、日に日にトイレに入っている時間が長くなり15〜20分ほどこもってしまうようになりました。またミスの指摘以外にも追加の作業を依頼したり、本人がイメージしている予定と違う場面に遭遇すると頻繁にトイレにこもるようになり作業に支障が出てきました。
そこでTさんには、どのくらいトイレに時間を使っているか表に記入して視覚化するようにしました。トイレに入った時間と戻ってきた時間を毎回記入してもらい、20分ほどこもっていることが本人にも明らかになった時点で、社会人として働くためには1回のトイレは5分以内にするべきだと話をしました。
表を使って視覚化されていること、具体的に数字で提示したことで納得できたようで、本人なりに早くトイレから戻るように意識しているようです。今後は、トイレに行く回数自体も適切な範囲まで減らせるようアプローチを続けたいです。

対応者の中での対応

「トイレが長すぎる」と行っても上手く伝わらず反発されてしまうところ、トイレに何分間入っているか表を使って視覚化し、1回のトイレは5分以内と具体的な数字で基準を示したことで自分のトイレが長かったと納得してもらえたのがよかったと思いました。

今後同じ事例が起きた時の対処法

言葉でコミュニケーションが取れる方でも、独特な認知の仕方や曖昧な表現の理解の難しさがあると思います。言葉で説得を試みても上手く伝わらなかったり反発や言い訳が多い方の場合、表やグラフで視覚化したり具体的な数値目標を提案する等すると、意外とすんなり受け入れてもらえることがあります。
受け入れてもらえると、自分の説明が抽象的でイメージしづらかったのだなと気がついて次からの対応に活かすことができます。全て言葉で説明や説得をするだけではなく、他に理解してもらいやすいコミュニケーション方法の引き出しをいくつか用意しておいて、その方に合った方法が選べると信頼される支援員になれると思いますのでぜひ試してみてください。

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