障害者施設の事例

施設名: 就労継続支援A型

就労継続支援A型生活支援員軽度知的障害自閉スペクトラム症(ASD)

対応者

対応者

対応者 生活支援員

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 男性

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トラブルが起きた背景

Kさんは自閉症と軽度知的障害をお持ちですが、言葉でコミュニケーションがとれる方です。
テレビのニュース番組を見るのが日課で、新型コロナウイルスのニュースが流れるようになってから、感染を過度に恐れるような様子がありました。マスク着用、換気、消毒などの対策をきちんとしていれば過度に不安に思うことはないと伝えていましたが、日に日にKさんは手洗いを入念にするためハンドソープを大量に使用するようになっていきました。1度の手洗いで平均して10回はプッシュしてしまい補充が間に合わないほどです。
そこでトイレからKさんが戻るタイミングで私が洗面台で待ち構え、ハンドソープのボトルはわたしが適量をプッシュしてKさんの手に出すようにしました。数日後、ハンドソープを大量に使わなくてもウイルスに感染しなかったこと、今後は1プッシュずつ使うのがルールであることを確認してから自分でハンドソープを使ってもらいました。
しばらくは背後でスタッフが見守るようにしていましたが、ルールを守って手洗いが行えているようです。

対応者の中での対応

口頭での約束だけでは抑止力にならないと考え、Kさんがトイレに入っている間にスタッフがハンドソープのボトルを持って待ち構えていたこと。
いきなり適量を使えと言われるより、出してもらった量で丁寧に洗う経験を積み重ね、大量のハンドソープで手洗いをしなくても充分感染対策になると理解してもらったことがよかったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

一見すると言葉でのやりとりができる方でも、特にこだわりになっていることは口頭の注意や約束だけで行動を変えられないことがあります。
その場では「わかりました」「もうしません」と言っても、自分自身をコントロールできなくなってしまうようです。
こだわりが出そうな場面で先手をうって環境設定をして、こだわりの行動をせずに過ごせたという経験をさせてあげるのが支援員として大切な役割だと思います。
そのためにも相手がこだわっていることはどんなことなのか、どんな場面でその行動がでるのか、どのような環境設定がしてあればその行動をせずに過ごせるのか常にアンテナをはっておくことがとても重要です。
2度やったら3度目もやると思って、次は先手で対応するぞ!という意識で対応されるのが良いと思います。

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