障害者施設の事例
施設名: 就労移行支援
就労移行支援作業(職業)指導員身体障害 注意欠如・多動症(ADHD)
対応者
対応者 作業(職業)指導員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 男性
トラブルが起きた背景
Dさんは一般就労を目指している方でした。
年齢も40代、そしてコロナに敏感な方でコロナの流行などを細かく分析しているような方でした。
前の職場では人間関係のトラブルで退職され、就労移行で訓練をしてから就職したいと要望がありました。
しかしDさんは障害の特性もあり、共感性や少し人間関係を築くことが難しい方で、一般就労にまだまだGOサインが出ないような方でした。
しかしDさんは早く就職したい気持ちが強く、支援員に無断で市役所の面接などを申し込むなどを行なっていました。その都度、まだ訓練をしましょう。今働いてもまたしんどくなるだけですよとお伝えし、その場は分かりましたと納得されているようでした。
またその数週間後、これからはマクロの勉強をすると勝手に決め、こちらが用意した訓練を受けず自身でマクロの勉強をされるようになりました。これ以上あまり刺激を与えるのはよくないと会議で話し合い見守っていたのですが、ここにはマクロを教えてくれる人がいない。辞める。僕の人生がここで潰れてしまう。死んでもいいんですか!と口調を荒げ怒られました。
他の利用者が精神的にしんどくなるくらいの怒声にその場は落ち着いてもらうのですが、結局その方は辞められてしまいました。
もう少し、就職に対する焦る気持ちを共感してあげることが必要だったのではと今では思います。
対応者の中での対応
やりたいことをさせてあげたことは良かった点だと思う。結局自分が納得しないとだめな方だったので。
しかし結果退所されたということで、もう少し共感してあげることが必要だったと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
就労移行という仕事は、一度就職し何らかのトラブルで辞められた方が多いです。なのでもともと能力の高い方やプライドがある方もたくさんいらっしゃいます。
その方たちは訓練を受ける間バイトもできず、無給で移行施設に通われることになります。本当に就職できるのかな、通っててもお金貰えないし意味あるのかなと日々悩んでいる方も多くいらっしゃいます。その方たちに寄り添う姿勢、不安な気持ちに寄り添ってあげることが必要となってきます。
また現在では、高校からそのまま移行施設に通われる方も多くいらっしゃいます。
その方たちにはここは学校ではないこと、一般就労を目指す場所なんだということを明確にする必要があると考えます。