障害者施設の事例
施設名: 就労継続支援B型
就労継続支援B型作業(職業)指導員中度知的障害てんかん
対応者
対応者 作業(職業)指導員
対応者 男性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 女性
トラブルが起きた背景
Kさんは過去に数回所在不明になったことのある方で、建物から飛び降り未遂などもしたことのある方です。
この日は利用者のKさん、Mさん、Tさんと職員1名で近くのスーパーに徒歩でお茶会用の飲み物を買いに行きました。飲み物は全部で3本買う予定だったので一人一本は選ぶことができず、4人で好きな飲み物を相談してカゴに入れ全員でレジに行きました。すると、職員が会計の最中にKさんが急にスーパーから出て行ってしまいました。怒った表情でこちらを睨んでいる様子でした。利用者のMさんが職員に「Kさん!」と声をかけてくれすぐに気づきました。
Kさんがどんどん離れてしまうので職員はTさんとMさんにスーパーで待機してもらい、Kさんを追いかけながら施設に事情説明とスーパーへの迎えの依頼をしました。
TさんとMさんは自力通所をされている方だったのでその判断をしました。
Kさんに追い付くと顔を叩くなど他害行為をされましたが、こちらの追いかける速さに合わせて逃げている様子もありました。
数十分続けていたので対応に迷い施設に連絡をすると、職員だけで戻ってきていいとのことでした。施設の方に戻り始めると後ろからKさんが付いてきていてそのまま職員と施設に到着しました。
後日面談をし日常に戻りました。
対応者の中での対応
(良かった点)施設にすぐに連絡を入れたこと。
(悪かった点)Kさんは所在不明になる可能性があることへの対策が不十分だったこと。
MさんTさんに待機してもらうことの判断は施設と相談した方が良かったこと。
今後同じ事例が起きた時の対処法
利用者の方がどういった方なのかにもよるかと思いますが、日頃から職員同士が危機管理について話し合い、対応の共有をしておくことは違いないと思います。
また今回の事例で言うと、日頃からKさんとすぐに話ができる関係づくりが大切と感じました。
Kさんが話した出ていった理由は「好きなものが選べなかったから」でしたが、職員に元々甘えたかったのではないかという話も他職員から聞いたからです。
話したかったのであれば、出て行ってきっかけを作るのではなくて、あらかじめ面談や手紙を書くなどの別の手段にすることを伝えるのが良いのではないかと思います。