障害者施設の事例
施設名: 就労継続支援B型
利用者がバス代を浮かせるために徒歩で通所した事例
対応者
対応者 作業(職業)指導員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
利用者がバス代を浮かせるために、バスではなく徒歩で通所した。
バスに乗らないといけないことを伝えたが改善されず、施設で送り迎えをすることになった。
決まりとして、バスで来ないといけないことは伝えながらも、ご本人の気持ちを尊重することが重要。
トラブルが起きた背景
利用者Sさんは作業場までバスで通所することになっていましたが、歩いて作業場まで来ていることがスタッフにばれました。
スタッフはSさんにバスで通所しないといけないことを伝えましたが、その後もSさんは歩いて作業場まで来ました。
スタッフの推測ではバス代を手に入れるためにやっているのではないかということでした。
度々繰り返されるSさんのバスに乗らない行動に対してスタッフは、「バスで来なければバス代は出ない」とSさんに伝えました。
Sさんは「それはやめてほしい」と言いました。
スタッフはSさんが何度行ってもバスで来ないので、車で送り迎えすることにしました。
送り迎えをすることは施設側の加点になりお金が出ます。
それもありスタッフは送り迎えをすることにしました。
それからSさんはバスに乗らず、歩くこともなく施設の車で送り迎えすることになりました。
対応者の中での対応
利用者Sさんの気持ちは分かるつもりです。
給料が少ないので、少しでももらえる額を増やしたいのは当然な気持ちだと思います。
施設長が決めたことに対して私は何も口出しができる身分ではないので、送り迎えに関してなにも言うことはありません。
私自身の対応として悪かったと思うのは、私もバス代を浮かしたいと思いながらSさんにはバスで来ないといけないと伝えてしまったことです。
今後同じ事例が起きた時の対処法
バスではなく歩いて通所したいと思うならば、送り迎えをするのではなくそのまま歩いて通所してもらえば良いと思います。
施設側としては黙秘するのは難しいと思うので、バスで来ないといけないことはSさんに伝えながらも、Sさんの気持ちを尊重するほうが良いと思います。