障害者施設の事例
施設名: 就労継続支援B型
作業中に利用者がフラッシュバックを起こした事例
対応者
対応者 作業(職業)指導員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
作業中に利用者がフラッシュバックを起こし、気分が悪くなった。
信頼関係を築けていたため、病状について話してもらえた。軽度であったため、翌日には普段通り通所された。
福祉施設の職員は男性も女性も両方がいる方が良いケアができる。
トラブルが起きた背景
共同作業所で、午後の作業中に利用者Tさんの状態が悪くなりました。
症状としては指が震えて思うように作業ができず、呼吸も乱れてしまっており、そして気分が急に落ち込んできたという説明がありました。
当日、(後日にも改めて)職員Uが確認したところ、利用者Tさんは過去に男性から乱暴を受けた辛い経験があるので、フラッシュバックを起こしたとのことでした。
入所の当初から、性的トラウマがあることなどはご本人から確認していたので、Tさんと関わりを多く持つのは女性職員のみにしていました。
特に職員Uが優しく接する機会を作っていたので、今回の不調が起こるまではフラッシュバックは共同作業所では見られませんでした。
対応者の中での対応
職員Uが時間をかけてTさんに優しく接して信頼関係を築くことで、Tさんはご自身の病歴や過去のトラウマ体験を少しずつ話されるようになっていました。
今回の件もフラッシュバックは起こしたものの、本人の説明によると比較的軽度のフラッシュバックだったそうなので、その翌日には いつものように作業所に来所されました。
女性だけが利用する施設ではないので、Tさんが男性職員やボランティア、利用者とも安心して接することが出来るように最大限の配慮を職員Uはされていました。
その功績は大きかったと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
Tさんは性的なトラウマがあり、境界性人格障害をお持ちの利用者でしたのでかなり丁寧で細かな配慮のいる対応を職員全員がしていました。
利用者との関わりの中で性的な事柄での相談を受けることは日常的にありますので、福祉施設の職員は男性も女性も両方がいる方が良いのだと感じていました。
特に私が勤めていた共同作業所は社会参加の練習として通う意識の強い利用者が多かったので、職員の性別や年齢、経歴にばらつきがあったことで良いケアができた場面が多かったです。
あらゆる事柄で偏りを無くすという意識は必要に思います。