障害者施設の事例

施設名: 就労継続支援B型

就労継続支援B型サービス管理責任者精神障害2級広汎性発達障害(PDD)

対応者

対応者

対応者 サービス管理責任者

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 男性

事例・対処法の要点まとめ

仕事を休みがちなことを叱りつけると大声で怒鳴り外へ飛び出してしまった。上司のYさんが後を追いかけたが興奮気味だった為行動を見守った。落ち着いたところで気が済むまで話を聞き、一日は休んでもいいが頑張る日は諦めずに頑張ろうと納得してもらった。

広汎性発達障害の方は、感情が高ぶっていると突発の行動をとることがあります。また一方的に𠮟りつけても本人の中にその言葉が浸透しません。死をちらつかせた時にRさんがそこから動かなかったことと、第一死ねるような環境ではなかったので、YさんはRさんが本気ではないことを確信していました。Yさんは特性をよく理解した上でRさんが落ち着くまで一言も声をかけずに思いを受け止めるという対応をとり、落ち着いたところで叱る言葉ではなく提案を提示しました。先を読む力と相手の特性を理解した上での対応が非常に素晴らしかったです。

相手が健常者ではないことを忘れず、緊急な場合も毅然とした対応をとることが大切です。また日頃一人一人をしっかりと観察し、特性を理解することで相手の方を導くことができます。今回は発達障害の方でしたので、知的レベルも軽度かあるいは高度であることが分かります。感情を伝えることは苦手ですが、こちらが同じ目線で立つことで思いを伝えることができる障害の方なので、決して圧をかけず相手の思いを尊重しながら、ポジティブな声掛けをすることが重要です。

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トラブルが起きた背景

私が就労継続支援B型の支援員だった頃、Rさんの担当をしておりました。仕事を休みがちなRさんを他の先輩支援員が叱りつけると、大声で怒鳴り外へ飛び出してしまったのです。それを見ていた上司のYさんが急いで後を追いかけると、近づくYさんに「死んでやる!」と興奮気味のRさん。Yさんはそこで言葉をかけることはなく、Rさんの行動を見守りました。しばらくすると興奮状態が落ち着いてきたRさんの様子を見計らってYさんは「怒られて辛かったんだね」と声をかけました。Rさんは泣きじゃくり、ゆっくりとYさんの元へ戻ってきました。その後施設に戻り別室にRさんを連れていくと、Rさんの気が済むまで話を聞いたそうです。落ち着いたところで「休んでもいいよ。だけど休むのは一週間に一日にしよう。一日はゆっくり休んで、そして頑張る日は諦めずに頑張ろうね」と伝えるとRさんは納得しました。最初の頃は一週間に二日休むこともありましたが、徐々に出勤率が上がり一週間のうちに4日の出勤を維持できるようになりました。Rさんは現在就労移行支援で頑張っています。

対応者の中での対応

広汎性発達障害の方は、感情が高ぶっていると突発の行動をとることがあります。また一方的に𠮟りつけても本人の中にその言葉が浸透しません。死をちらつかせた時にRさんがそこから動かなかったことと、第一死ねるような環境ではなかったので、YさんはRさんが本気ではないことを確信していました。Yさんは特性をよく理解した上でRさんが落ち着くまで一言も声をかけずに思いを受け止めるという対応をとり、落ち着いたところで叱る言葉ではなく提案を提示しました。先を読む力と、相手の特性を理解した上での対応が非常に素晴らしかったです。

今後同じ事例が起きた時の対処法

相手が健常者ではないことを忘れず、緊急な場合も毅然とした対応をとることが大切です。また日頃一人一人をしっかりと観察し、特性を理解することで相手の方を導くことができます。今回は発達障害の方でしたので、知的レベルも軽度かあるいは高度であることが分かります。感情を伝えることは苦手ですが、こちらが同じ目線で立つことで思いを伝えることができる障害の方なので、決して圧をかけず相手の思いを尊重しながら、ポジティブな声掛けをすることが重要です。

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