障害者施設の事例
知的障害の方が身の回りのことができない事例
事例データ
投稿者

対応者 社会福祉士
性別 女性
お相手

性別 男性
Kさんは軽度知的障害がありますが、自宅で一人暮らしをしています。
特に夏場、汗かきなKさんは作業所で1日に何枚も服を交換することがあります。
しかし自分で洗濯を行うことができず、週に1回遠方に住むお姉さんが洗濯をしに本人の自宅を訪ねます。
ある時、お姉さんが体調を崩して数週間洗濯ができない時がありました。
本人は前日も着ていた服をそのまま翌日の作業でも着ていることがあり、かなり臭いがすると気にする利用者も現れました。

自宅も近隣住民から臭いやゴミが気になると苦情が相次いでおり、生活相談員と話し合うことになりました。
良かった点
作業所にて服のこと、洗濯のことについて本人に直接指摘を行いました。
洗濯をしたいという意向もあったのですが、やり方がどうしても理解できなくて困っているという本人の悩みもありました。

今後ヘルパーの派遣等を検討する予定となっていますが、作業所での作業は継続するため、これからも指摘があれば本人にきちんと伝え本人の悩みを聞けたらと思います。
改善点
作業内容にもよりますが、畑作業や大きな荷物を運ぶ作業などかなり肉体労働となる作業もあります。
夏だけではなく冬も汗をすごくかきますし、作業所での作業ができたとしても自宅での家事ができないようでは一人暮らしの継続も難しくなります。
作業所で教えられるのは作業のことに関してのみで、自宅での洗濯やその他の家事について教えたくても教えられないというジレンマもあります。

臭いがひどいこと、それで周囲が不快に思っていることは本人にきちんと伝えることが1つの愛情だということをこの件から学びました。
先輩福祉士からのコメント
なぜこのようなことが起きるの?
Kさんは一人暮らしを続ける意欲があり、作業所にも安定して通えていますが、生活スキルと支援体制が追いついていなかったことが背景ですね。洗濯は「やりたい気持ち」はあるものの、手順理解が難しく、頼っていた家族支援が途切れたことで生活の破綻が表面化しました。周囲が困りごとに気づくまで、生活面の課題が見えにくかった点も要因と言えます。
分析とアドバイスは?
作業能力と生活能力は別物なので、作業ができているから一人暮らしも問題ないと判断してはいけませんね。洗濯は単なる家事ではなく、健康や対人関係を守る重要な生活行為です。ヘルパー導入だけでなく、写真や手順カードを使ったIADL支援や、失敗しても試せる環境づくりが有効です。本人の尊厳を守りつつ、困りごとは具体的に言葉で伝える姿勢が大切ですね。
参考文献
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知的障害者地域生活援助事業の実施について
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta9487&dataType=1&pageNo=1


