障害者施設の事例
施設名: 通所介護(デイサービス)
統合失調症の方がスタッフの指摘を被害的に捉えた事例
対応者
対応者 作業療法士
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
統合失調症の方がスタッフの指摘を被害的に捉え、怒り出した。
伝え方が良くなかったことをお詫びすると、落ち着かれた。
その人の性格の特徴を把握した上で、話し方や口調には気を配るべき。
トラブルが起きた背景
デイケアサービスの昼食時の出来事です。
昼食時の座席はスタッフが毎日決めているので「○○さんはここです」と1人1人に席を伝えていきます。
Aさんは統合失調症の患者さんで、話し始めると周りが見えなくなったり周囲の空気を読めずに話しかけてくる傾向があります。
その昼食時の座席を私が伝えている最中に、Aさんは関係ない話を私にどんどん話しかけて来ていました。
他の患者さんにもまだ席を伝えている最中だったので、Aさんに「ちょっと待ってもらっていいですか?他の方の座席伝えているので」と私は言いました。
そして昼食後、私以外のスタッフにAさんが「Sさんにうるさいと言われました」と怒り口調で言って来たそうです。
Aさんは感情的になりやすい部分があるのと、実際私はAさんには「うるさい」とは言っていません。
ですが、私の言い方なり口調が良くなかったというつもりで私からAさんに「さっきはごめんなさいね、私の伝え方が良くなかったかもしれないです」と謝罪をしました。
それに対しAさんは「カッとなってしまった、捉え方が間違っていた」などと言いいつも通りのAさんに戻っていました。
その後もこの件に関して引きずることは無く何も無かったかのようにAさんは接して来ました。
対応者の中での対応
悪かった点として、昼食時の座席を伝えるのはあまり時間があるわけではないし他の患者さんも待っているので淡々と席を伝えていました。
その時の私の口調が今振り返ると少し強かったのかもしれません。
良かった点ですが、すぐに謝罪しそれなりに解決できたのと、Aさんの被害的になってしまう特性は理解した上だったので、しっかり関係性を保てたことは良かった点だと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
Aさんに限らず被害的に物事を捉える患者さんは非常に多いと思います。
その人の性格の特徴を把握した上で1人1人に対して話し方や口調には気を配るべきだと思います。
そして、もし患者さんとの間で勘違いが生じたとしたらその後の対応も重要であると感じています。
すぐに謝罪するべきなのか考え、一旦距離を置いたり、こちらから無理に話しかけることで被害的になってしまったり、患者さんとスタッフとの信頼関係が崩れないように、1人1人と向き合うことは非常に大切だと思います。