障害者施設の事例
施設名: 就労継続支援B型
統合失調症の方が職員の対応に苛立った事例
対応者
対応者 生活支援員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
統合失調症の方が職員の対応に苛立った
信頼関係を築くためにフランクな口調を改めて敬語で話しかけることにした
仕事仲間には敬語で話すことが一般的であり、利用者も同じ仕事をする仲間同士である
トラブルが起きた背景
喫茶店がある就労継続支援B型での出来事です。喫茶店では朝礼と終礼がありました。
トラブルは私が新しく職員として入って、少し経ったときに起こりました。
私に仕事を教えてくれた先輩は利用者の方と結構フランクな言葉で話していました。
私はそれをてっきり職場の雰囲気として受け取り「ここは利用者さんとフランクに話していい場所なんだ」と思い、私自身も利用者さんに対してフランクな言葉遣いをしていました。
利用者さんの中のTさんは年上で、そんな私の態度をずっと我慢していたのだと思います。
しばらく経ったある日の終礼でTさんが私に、フランクな言葉遣いをしていることに対して強い口調で怒りました。
Tさんは言いたいことを言ってその場から離れてしまったため、終礼は途中で終わってしまいました。
そのことは職員間にも伝わったようで、次の日に別の先輩から「そうやって自分の思いを利用者さんが伝えてくれたということは、慣れてきて伝えてもいいと思ったからだよ」と言ってくれました。
そして、私は周りの先輩方を観察し、フランクな言葉遣いをしているのは先輩方が長く利用者さんと接し、信頼関係が築けているからだと気づきました。
まずは信頼関係を築くためにTさんを含めた全ての利用者さんに対し敬語で話すことを心がけました。
初めはやはり少しぎくしゃくしていました。
しかし、日が経つにつれて信頼関係ができたのか利用者さんの方から雑談をしてくれたり、プライベートなことを打ち明けてくれたりしました。
対応者の中での対応
良かった点は、周りの先輩方の利用者さんとの対応を観察し、信頼関係が築けているからフランクな言葉遣いをしていると気づけたことだと思います。
悪かった点は、先輩がフランクな言葉遣いをしているときに自分もそのように利用者さんと接していいかどうかを聞かなかったことだと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
仕事をする仲間同士では敬語で話すことが一般的です。
福祉施設で働く先輩として、まずは職員・利用者の違いはあるけれど同じ仕事をする仲間であることを伝えます。
同じ仕事をする仲間同士であり、たまたま就労継続支援B型という場所で職員、利用者というように区別があるだけです。
信頼関係を築くことが一番大事であり、信頼関係を築くには相手を敬うことが大事です。
相手を敬うことの中の一つに、どんな人にも敬語を使って話すことの大事さを伝えます。