障害者施設の事例
施設名: 生活介護
重度四肢麻痺の方がポジショニングのズレで激怒する事例
対応者
対応者 介護福祉士
対応者 男性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
重度四肢麻痺の方がベッドのポジショニングのズレをスタッフに八つ当たりする。
半年ほどは高身長でリフト作業が得意なスタッフのみで対応。その半年間をかけて他のスタッフに指導、練習と実際に自分たちでもリフトに乗って、ポジショニングにズレがあるとどう身体や精神に影響が出てしまうのか体験とグループワークをし、ほぼ全てのスタッフが対応できるようになった。Aさんもその頃には怒鳴り散らすことはなくなった。
その方の痛みや苦しみは実際にはわからずとも、その障害に対して学び理解することはできる。 障害を知る、理解することでその人自身を少しでも理解できるのなら、学ぶことを常に止めずにいようとする姿勢を持つこと。そしてマネジメントする側は、それを学べる環境を整えることが大切。 利用者がコミュニケーションが取れる方ならば当事者としてその学びの場に参加してもらい、本人の意見や思いを聞くこともお互いの距離が縮まる機会となり信頼関係ができると思う。
トラブルが起きた背景
Aさんは頚椎損傷により重度四肢麻痺。
居室での移乗(ベッド⇄車椅子)は、ベッド固定のリフトを使用している。
車椅子やベッドでのポジションがセンチ単位でなくミリ単位でズレ、角度のズレ(健常者には気にならない程度の誤差)があるとケアスタッフに毎度、男女年齢問わず心無い罵声を浴びせ、入職したてのスタッフを泣かせ退職に追い込んでしまっていた。
Aさんとは後日何気なく話を聞くと、身体の痺れ、痛み、自身で身体を動かすことができないもどかしさと怒りで八つ当たりをしてしまったと話されていた。
対応者の中での対応
半年ほどは高身長でリフト作業が得意なスタッフのみで対応。その半年間をかけて他のスタッフに指導、練習と実際に自分たちでもリフトに乗って、ポジショニングにズレがあるとどう身体や精神に影響が出てしまうのか体験とグループワークをし、ほぼ全てのスタッフが対応できるようになった。Aさんもその頃には怒鳴り散らすことはなくなった。
今後同じ事例が起きた時の対処法
その方の痛みや苦しみは実際にはわからずとも、その障害に対して学び理解することはできる。
障害を知る、理解することでその人自身を少しでも理解できるのなら、学ぶことを常に止めずにいようとする姿勢を持つこと。そしてマネジメントする側はそれを学べる環境を整えることが大切。
利用者がコミュニケーションが取れる方ならば当事者としてその学びの場に参加してもらい、本人の意見や思いを聞くこともお互いの距離が縮まる機会となり信頼関係ができると思う。