障害者施設の事例
施設名: 生活介護
重度知的障害の方が気になる利用者を追いかける事例
対応者
対応者 ボランティアその他
対応者 女性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
重度知的障害の方が気になる利用者を追いかけ、自分の作業がおざなりになった。
今は何をする時間かわかるカードを用意し、都度職員と確認するようにした。
こだわりになる前に対応することが重要。
トラブルが起きた背景
Sさんは同じグループのAさんのことが好きで、いつも目で追っています。
AさんはよくSさんに追いかけられているのですが、しょうがないなあといった様子で応じているようでした。
しかし、だんだんと仕事の時間でもAさんがその場を離れるとSさんも付いて行くことが増えてきました。
エスカレートして自分の仕事がおざなりになる場面が出てきました。
時にはトイレにまで付いて行き、Aさんを個室から出してしまうこともありました。
Aさんは自閉症で自分の気持ちを話すのが苦手なので、何も言ってはいませんでしたが困惑しているようでした。
対応者の中での対応
SさんはAさんには自分の近くにいて欲しいという思いがこだわりのようになっていました。
そこで今は何をする時間なのかわかるようなカードを用意してSさんと共有しました。
タオルをたたむ仕事をする時間はタオルの絵が書かれたカードを見える場所に置き、都度職員と確認をしました。
Aさんとは仕事が終わった後に声を掛けに行くということを一緒に粘り強く行うことで、次第にこだわりが落ち着いていきました。
また普段からSさんの声の掛け過ぎで、Aさんが困っている様子はないか見守りを強めました。
カードを見てなんの時間なのかお互いにわかるようにしたことは良かったです。
普段のAさんの反応を見て大丈夫そうだと思い、こだわりになるまで見守りだけにしてしまったことは反省点です。
今後同じ事例が起きた時の対処法
こだわりになる前に対応することが良いかと思います。
今回のことで相手の反応に限らず、そのままにしておくとこだわりになりそうなことに対しては次回以降はしないようにしたり、やり方を変えるなどして早め早めに対応するのが大切だと感じました。
またいつも同じ職員が対応していると、その人でないとダメというこだわりになることもあるので職員間の連携も重要だと思います。