障害者施設の事例
施設名: 就労継続支援B型
職員が自分のプライベートを利用者に話した事例
対応者
対応者 生活支援員
対応者 男性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
職員が自分のプライベートを利用者に話し、複数人から好意を持たれた。
上司から個人的なことは話さないようにと指摘があったが、改善されなかった。
あらかじめプライベートな内容はどこまで話すのかについて決めておくことが重要。
トラブルが起きた背景
同僚の女性支援員の方で入職当時からフランクに利用者さんと接している方がいて、自分のプライベートに関しても気軽に話していました。
上司からは個人的なことはあまり話さないようにとのアドバイスがありましたが、その方はそうした接し方は差別的なのではないかとこちらには話していました。
そのためその後もプライベートな友人との話なども何かと利用者さんと話していました。
そうするうちに利用者の男性数人がその女性職員に好意を持つようになり、他の方との優劣などにこだわったりその女性職員への想いを他の利用者の家に行き、長時間にわたり話したりして何かと揉めるようになりました。
周囲の利用者さんもそのような事を一方的に話されたりして迷惑を受けていました。
特に高次脳機能障害のSさんは年齢が近い事や、自分が事故に遭って障害を負うまで大学生だったこともあり、その女性職員に好意を寄せ何かと騒いでいました。
本人よりも周囲が色々と大変でした。
対応者の中での対応
上司の意見が正しい事は研修で教わっていましたが、その女性職員の主張にはっきりと反論できなかったことがこちらの至らなかった点だと思います。
他の職員もその女性職員にしっかりと反論できず、公私混同を止めさせられなかったことがその後のトラブルの大きな原因だったと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
公私混同はトラブルのもとで、長い目で見ると利用者の方にとって有害であることは知識として知っていて、上司からも言われていました。
しかし、それを差別的だという職員にしっかり反論して、公私混同を止めさせられないようなケースは他でも時々起きているとのことです。
かといって個人的なことを全く話さないというのも無理がありますので、どのあたりで線を引くのかはなかなか難しい所だと思います。
職員がチームとして、あらかじめしっかりどこまでプライベートなことを話すのかについて決めておくことはとても大事なところだと思います。
個別に研修に行っていても、教わった内容を職員全体としてしっかり実践できる様にしておくことはとても大事だと思います。