障害者施設の事例
施設名: 就労継続支援B型
就労継続支援B型作業(職業)指導員重度知的障害自閉スペクトラム症(ASD)
対応者
対応者 作業(職業)指導員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 女性
トラブルが起きた背景
Nさんは自閉症をお持ちの方で、施設ではお煎餅の袋詰め作業をされています。
作業室の隣にはお煎餅の製造室があり、多くの機械があり危険な為立ち入り禁止ですが、様子が気になり朝礼前に1人で行かれてしまうことがあります。
いつもドアの前でIが止めていたのですが、Nさんは製造室の何が気になっているのか確かめる為に、Iと手をつないで製造室を見て回ることをしてみました。
すると製造ラインの前で止まり、煎餅が流れているところをじっくり眺めていました。
しばらくするとIの手を引いて作業室に戻られました。その後は1人で製造室に行くことなく、作業にも集中して取り組むことができていました。
対応者の中での対応
良かった点は、Nさんの行動だけを見て動きを止めるのではなく、何が気になって行動しているのかという背景を捉える対応をしたことです。
今後同じ事例が起きた時の対処法
今回IはNさんと一緒に製造室の様子を見に行き、何が気になっているのかがわかったことは良かったのですが、それがNさんのこだわりになってしまうかもしれません。
頻度にもよるのかもしれませんがやはり危険な場所ということと、職員も毎回一緒に行けるわけではないのでなるべく避けたいことだと思います。
なので、作業室や作業位置の変更も検討するとより良いかと思いました。
自閉症の方は強いこだわりのある方もいらっしゃいますが、行動を見るのではなく、なぜその行動をしているのかという背景を見るように心がけると、その後どう対応していこうかということが考えやすいのではないかと思います。