障害者施設の事例

施設名: 共同作業所

共同作業所作業(職業)指導員精神障害2級うつ病

対応者

対応者

対応者 作業(職業)指導員

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 女性

事例・対処法の要点まとめ

Yさんが共同作業所に通うのに慣れてきた頃に、精神状態が不安定になられた。
理由は、明るい性格で見た目も華やかな為、他の利用者から健常者なのでは、と勘違いされ冷たい態度を取られたから。
実際は心の病を抱えて(鬱病)、情緒不安定な日もあり、通院もされていた。

明るく振舞う利用者の方が、逆に心に深い闇を抱えていることがある。
明るさの裏側にある悲しみ、辛さを見落としてしまう状況はあったので、経験不足の職員に声をかけて注意を促したのは良かった。

利用者の表面的な態度を 職員は鵜呑みにしてはならない。
無理に明るくしていたりなど、職員がそういった不自然さを感じた場合は、他の利用者さんがいない状況でお声かけをして(無理に明るく振舞う必要がないことを伝えるために)落ち着いて話を聞いてあげることが有効的だと思う。

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トラブルが起きた背景

Yさんが共同作業所に通うのに慣れてきた頃に、精神状態が不安定になられました。
Yさんは明るくて見た目も華やか、手先も器用であるなど他の利用者から羨ましく思われるタイプの女性でした。
しかし実際は心の病を抱えて(鬱病)情緒不安定な日もあり、通院もされていました。(子供の頃から両親との関係が上手く築けてないことが病んだ原因であると本人から他の職員が説明を受けていました。)
家庭に居場所が無くて、苦しい心境でYさんは共同作業所に通われていたのですが、他の利用者からの《元気なのに なぜ共同作業所に通うの?》というような冷たい視線を感じておられたようです。
これはYさんの勘違いや思い込みもあったようなのですが、職員が気づかない所で他の利用者が冷ややかな視線を送っていた可能性はあります。
職員による《利用状況の確認》の面談時にYさんの感情が乱れて号泣することがあり、その時に対応した職員は上記のような悩みを打ち明けられ驚いたのです。
その後、Yさんについて職員全員で話し合い、Yさんが無理をして明るく振舞っておられる事を再確認しました。
そして他の利用者に《ここに通われている利用者は全員、それぞれに悩みや 課題を抱えておられる》ことをお伝えしました。
《利用者はお互い相手の立場を思いやり、協力的して過ごすように》という方針を繰り返しお伝えしていくことで、Yさんの共同作業所での居辛い心境は改善されていきました。

対応者の中での対応

私は できるだけ利用者の表面的な態度、振る舞いに対して先入観を持たないように努めていました。なのでYさんについてもその明るさの裏側には複雑な悩みがあると想定して接していました。
明るく振舞う利用者の方が、逆に心に深い闇を抱えていることがある。
そのことを経験上 知っていました。
しかし利用者だけではなく、職員にも利用者の表面的な明るさだけを見て勘違いをして明るさの裏側にある悲しみ、辛さを見落とす状況はありました。
そういった経験不足の職員に声をかけて注意を促したのは良かったのかも知れません。

今後同じ事例が起きた時の対処法

今回のYさんの事例は 《利用者の表面的な態度を 職員は鵜呑みにしてはならない》をいう教訓を含んでいるのだと思います。
Yさんに関しては 確かに性格的に明るさを持つ女性だったのですが、皆がいる前ではずっと明るく笑っているというのは やはり不自然だったわけです。
職員がそういった不自然さを感じた場合は、他の利用者さんがいない状況でお声かけをして(無理に明るく振舞う必要がないことを伝えるために)落ち着いて話を聞いてあげることが有効的だと思います。

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