障害者施設の事例

施設名: 就労継続支援B型

就労継続支援B型作業(職業)指導員精神障害2級うつ病

対応者

対応者

対応者 作業(職業)指導員

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 女性

事例・対処法の要点まとめ

利用者のKさんがある時期に急に拒食症が悪化。そして入院されて、その約3か月後病院で亡くなった。

利用者が病状悪化で亡くなるという悲しい出来事については、病死だけでなく、自殺などの可能性も考えると、精神分野の福祉施設では常に起こり得ること。
一人の職員に精神的な負担が集中しないように、職員同士で協力、相談する習慣を持つことはとても重要。
職員同士が協力して、声を掛け合うという雰囲気が有ったのは良かった。

利用者の状態が悪くなったりすると、福祉施設の職員には精神的な負担が一気に大きく掛かることもある。
朝晩のミーティング時に、職員同士でお互いの心身の健康状態を確認し合うことがとても重要。
利用者に過剰な感情移入をしない。
利用者の死という問題は、職員にとっては大きなストレスになるが、経験を積むことでその悲しみやショックの度合いを軽減できる場合もある。
ベテラン職員が経験の少ない職員に声を掛けることはとても大切だと思う。

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トラブルが起きた背景

精神障がい者で共同作業所に通われていた利用者のKさんが病状悪化のため病院で亡くなられるという悲しい出来事が起こりました。
Kさんは鬱病と拒食症を抱えながらも共同作業所に週に1、2度のペースで通われていました。
病状が落ち着いている時には職員や他の利用者と話したり明るく笑ったり、とても素直で明るいお嬢さんという感じの利用者でした。
そしてそんなKさんのことを職員Fは、いつも心配して個別面談の時も時間をかけて耳を傾けていました。
家族関係が複雑で鬱病に悩まれていたKさんは、ある時期に急に拒食症が悪化されました。
そして入院されて、その約3か月後くらいに共同作業所に訃報が届きました。
職員一同が驚き悲しい思いになりましたが、特に職員Fはとても大きな衝撃を受けて辛い思いをされました。Kさんが楽しい時間を過ごせるようにと職員として一所懸命に努力されていたので衝撃も大きかったのです。職員は利用者の家庭環境や医療分野にまでは関われず、Kさんの状況を救うことは出来なくても仕方なかったのですが。職員Fは自身のKさんへの関りを反省したり後悔したりして苦しまれたのです。
便宜上、担当制のように職員は利用者と関わる場面もあるのですが、基本的には職員全員でこういう悲しい出来事については乗り越えなければならないと思います。
職員全員で話し合いの場を持ち、私やベテランの職員から職員Fに声をかけて、一人で悲しみを抱えないようにアドバイスしました。
しばらく日数はかかりましたがその後、職員Fは持ち前の明るさを取り戻して職員として前向きに勤務されました。

対応者の中での対応

今回の事例のように、利用者が病状悪化で亡くなるという悲しい出来事については、病死だけでなく自殺などの可能性も考えると、精神分野の福祉施設では常に起こり得ることです。
一人の職員に精神的な負担が集中しないように職員同士で協力、相談する習慣を持つことはとても重要です。
私は他の職員にその旨を繰り返し伝えておりました。
職員同士が協力して、声を掛け合うという雰囲気が有ったのは良かったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

利用者の状態が悪くなったりすると、福祉施設の職員には精神的な負担が一気に大きく掛かることもあります。
朝晩のミーティング時に、職員同士でお互いの心身の健康状態を確認し合うことがとても重要だと思います。
また職員やボランティアの中には、福祉への情熱が熱すぎて利用者に過剰な感情移入をされる人もおられます。
そういった状況が見られた場合は早めに話し合って、改善される方が良いでしょう。
利用者の死という問題は職員にとっては大きなストレス、負担になるのですが、経験を積むことでその悲しみやショックの度合いを軽減できる場合もあります。
ベテラン職員が経験の少ない職員に声を掛けることはとても大切だと思います。

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