障害者施設の事例

施設名: 就労継続支援B型

就労継続支援B型作業(職業)指導員精神障害1級うつ病

対応者

対応者

対応者 作業(職業)指導員

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 男性

事例・対処法の要点まとめ

Fさんが散歩中に幻覚症状が出て大声で叫んだところを通行人に通報され、警察に捕まり精神病棟に強制入院させられた。

すぐその翌日に私が病院へ面会に行った。
私が迅速に動いたのでFさんが信頼してくれて、ご自身の病状や思いを正直に話してくれた。
その後、Fさんは自身のペースで共同作業所に通うことができた。

普段から幻聴に悩まれている方と接する時には、様子を伺いながら接することが必要かと思う。
今回のFさんの場合は、誰かが繰り返し自分のことを非難して攻撃してくるような声が聞こえるとの事で、特に注意が必要だった。
また、Fさんは今回のように警察に取り押さえられる出来事を、それ以前にも起こされていた事が後日判明した。
過去に起こしたトラブルなどの情報把握の努力は必要だと思う。

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トラブルが起きた背景

精神障がい者共同作業所にFさんは通われていました。
その日は、Fさんが来所予定日なのに来られなかったので、職員からFさん宅に電話をかけました。
すると電話に出たFさんの母から「息子は一昨日に街で警察に捕まり、今は精神病院にいます。」という説明を受けました。
20分ほど電話で詳細を確認しましたら、その日に起こった出来事の概要が分かりました。
その日にFさんは一人で街を散歩していたのですが、幻聴の症状が出てしまい怖くなり大きな声で叫んでしまったのです。
それを見た通行人が警察に通報。そして駆け付けた警察官がFさんを取り押さえようとしたところ、興奮したFさんが暴れて逮捕されたのです。
しかしFさんの警察官への説明が意味不明であったこと、そして障害者1級手帳を持っていたことから急遽、措置入院することが決まったそうです。
私はその説明を聞いた翌日に、Fさんと面会するために精神病院に行きました。
最初、私の顔を見てFさんは興奮した様子で出来事の説明をされました。
そして何度も繰り返して「早く病院から出たい、出してほしい」と言われました。
私はFさんが興奮しないように声を掛けて、「幻聴などの症状が落ち着くまで、医師の診断に従い入院した方が良いですよ」と伝えました。
最初は興奮していたFさんでしたが、しばらく話しているうちに落ち着かれました。
そしてその4か月後くらいにFさんは共同作業所に来られました。本人の希望なども確認して、以前よりは回数を減らして通っていただきました。

対応者の中での対応

Fさんが街で幻聴を起こして怖い思いをしたこと、そして警察官に取り押さえられたことをFさんの母親から電話で聞いて職員は驚きました。
しかしFさんが幻聴に苦しみ、警察官に取り押さえられて落ち込んでいることは想像が出来ました。
ですから、すぐその翌日に私が病院へ面会に行ったのは良かったように思います。
私が迅速に動いたのでFさんが信頼してくれて、ご自身の病状や思いを正直に話してくれました。
その後、Fさんのペースで共同作業所に通われたので良かったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

Fさんのように幻聴に悩まれている方と接する時には、職員は細やかな神経を使います。
幻聴の症状が出ている時ですと、場合によっては職員の言葉をそのまま理解してくれず、攻撃されていると勘違いされることもあるからです。
ですから、普段から利用者に声をかけて話をする時には、その様子を伺いながら接することが必要かと思われます。
今回のFさんの場合は、ご本人の説明によると誰かが繰り返し自分のことを非難して攻撃してくるような声が聞こえるとの事でしたので、特に注意が必要でした。
また、Fさんは今回のように警察に取り押さえられる出来事を、それ以前にも起こされていた事が後日判明しました。
そういった過去にトラブルを起こされた事実について把握しておくと、職員はトラブルに対処しやすくなります。その情報把握の努力は必要に思います。

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