障害者施設の事例

施設名: 就労継続支援B型

就労継続支援B型生活支援員精神障害2級依存症

対応者

対応者

対応者 生活支援員

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 女性

事例・対処法の要点まとめ

自分の友人経由で通所開始した統合失調症のMさん。本人に対する誹謗中傷の声が聴こえてくる幻聴の症状に加え人見知りも極度にあり、かなり重たい症状の方。 知らない人と同じテーブルに座ったり若い女性が同じ空間にいるだけで気分が極度に悪くなり、イライラ・吐き気の症状が出た。 支援員同士のミーティングで対応策を考え、Mさんにとって親しい間柄である僕が専従支援員になりMさんが通所する日は他の一切の業務に関わらなくてよい、という特例的な対応策が打ち出された。 その結果、Mさんがイライラ・吐き気の症状が出てしまったり、それによって他の通所者からクレームが頻発するというトラブルは激減できた。

就労継続支援B型事業所において「特定の1人に対する専従支援員」というものは本来存在しないが、今回のようなケースの場合は非常に効果的で良かった。何よりも、Mさん本人が安心して毎日通所できる環境づくりになったと振り返って感じている。

B型はA型に比べても重たい症状の方が通所するため、「ふつうじゃありえない!」と感じるようなケースも多々起こりえる。そうした時は「ふつう」という価値観を一旦脇に置いて、当該者にとって最も安心できる環境をつくるためには…と考えてほしい。同じ障害名・疾患名・等級であっても一人ひとり全く異なり、同じ対応で済む場合というのはまず無いと捉えて良い。常識や制度やルールにとらわれず、フリーダムな発想力をもって支援にあたることで福祉はより豊かになると常々感じている。

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トラブルが起きた背景

2020年夏~秋。自分の友人経由で通所開始した統合失調症のMさん。本人に対する誹謗中傷の声が聴こえてくる幻聴の症状に加え、人見知りも極度にありかなり重たい症状の方。通所開始した当初、オープンしたばかりの事業所だったため通所人数は2人という超少人数で、Mさんにとっては大変居心地のよい安心できる環境だったという。トラブルが起こるようになったのは、通所人数が次第に増加し、Mさんにとって居心地が悪く感じられてきた頃からだった。
知らない人と同じテーブルに座るだけで気分が極度に悪くなり、イライラ・吐き気の症状が出た。さらには若い女性に対する嫌悪感が激しく、同じ空間にいるだけで同様の症状が出た。それは支援員が若い女性だった場合も同じ。
作業内容は、事業所の中でテーブル席に座り折り紙を折り続けるものだったが、Mさんの場合は必ず本人にとって親しい支援員が横に同席していないとならなかった。支援員が上司に呼ばれて離席したり、別の通所者から質問を受けて回答したりするだけで、Mさんは途端にイライラ・吐き気の症状が出た。これが毎日ずっとなのでトラブルが起こらざるを得なかった。
支援員同士のミーティングで対応策を考え、Mさんにとって親しい間柄である僕(Uさん)が「Mさんの専従支援員」になり、Mさんが通所する日は他の一切の業務に関わらなくてよいという特例的な対応策が打ち出された。
その結果、Mさんがイライラ・吐き気の症状が出てしまったり、それによって他の通所者からクレームが頻発するというトラブルは激減できた。

対応者の中での対応

就労継続支援B型事業所において「特定の1人に対する専従支援員」というものは本来存在しないが、今回のようなケースの場合は非常に効果的で良かった。何よりも、Mさん本人が安心して毎日通所できる環境づくりになったと振り返って感じている。

今後同じ事例が起きた時の対処法

B型はA型に比べても重たい症状の方が通所するため、「ふつうじゃありえない!」と感じるようなケースも多々起こりえる。そうした時は「ふつう」という価値観を一旦脇に置いて、当該者にとって最も安心できる環境をつくるためには…と考えてほしい。同じ障害名・疾患名・等級であっても一人ひとり全く異なり、同じ対応で済む場合というのはまず無いと捉えて良い。常識や制度やルールにとらわれず、フリーダムな発想力をもって支援にあたることで福祉はより豊かになると常々感じている。

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