介護施設の事例

施設名: 特別養護老人ホーム

看取り介護で介護抵抗によりケアに介入できない事例

対応者

対応者

対応者 介護職員

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 B2

認知症の状況

性別 女性

事例・対処法の要点まとめ

看取り介護で介護抵抗によりケアに介入できない。

その後もケアへ介入できずおむつ交換もほとんどできない状況が続きました。もちろん食事や入浴もできません。その方の居室は排泄物の臭いが充満しとても人間の生活する環境ではない状態でした。排便があれば手で掴みそれを投げ飛ばす行為もあり「ぎゃー!」と何度も大声があり苦痛が継続していました。するとある日突然、劣悪な環境の中Tさんは亡くなりました。ご家族は一度も面会に来ずでした。 看取り介護は安楽に穏やかに最期を迎えるものだと思いますが、このケースの看取り介護は全く逆のものでした。ご家族があまり関わりたくない様子だったので精神科受診もできず悲惨な最期を迎えてしまいました。全てにおいてご家族の同意・了承がなければ何もできない状況に、現場の介護職員は無力感で一杯になった体験でした。悪かった点としては、ご家族が納得できるような説明ができなかったこと。一度も面会には来られませんでしたが病院では「自然な形で最期を迎えてほしい」と言われていたそうなので、ご家族が考える自然な形を修正できなかったことが良くなかったと感じています。

精神科医にご本人の状況を直接診てもらい、看取りではあるものの治療の必要性があることをご家族に説明してもらうとご家族も納得するかと思いました。また、そういったアプローチでご家族の看取りに関する考えも改まるのではないかと思います。

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トラブルが起きた背景

Tさんは食欲が安定せずある日食欲不振で入院されました。病院では主治医が治療を開始したのですが、年齢が90歳と高齢でもあるのでご家族に看取りの話を持ちかけました。ご家族もこれ以上の治療は望まないとのことで私の働く特養に退院されることに。しかしその入院期間で介護抵抗が顕著に出始め、職員がおむつ交換するにもかなり暴れてしまう状況になりました。
職員一人では引っ掻かれたり危険なため職員二人での対応を基本としましたが、それでも対応は困難。
ご本人も体のしんどさから自分の髪を引っ張ったり大声でベッド上を転げ回ったり、かなり苦しまれていました。さすがに対応もできずケアに介入できないことから精神科での治療を提案しました。しかしながら看取りを希望したご家族はそれを拒否。現在の困難なケアを継続することになりました。

対応者の中での対応

その後もケアへ介入できずおむつ交換もほとんどできない状況が続きました。もちろん食事や入浴もできません。その方の居室は排泄物の臭いが充満しとても人間の生活する環境ではない状態でした。排便があれば手で掴みそれを投げ飛ばす行為もあり「ぎゃー!」と何度も大声があり苦痛が継続していました。するとある日突然、劣悪な環境の中Tさんは亡くなりました。ご家族は一度も面会に来ずでした。
看取り介護は安楽に穏やかに最期を迎えるものだと思いますが、このケースの看取り介護は全く逆のものでした。ご家族があまり関わりたくない様子だったので精神科受診もできず悲惨な最期を迎えてしまいました。全てにおいてご家族の同意・了承がなければ何もできない状況に、現場の介護職員は無力感で一杯になった体験でした。悪かった点としては、ご家族が納得できるような説明ができなかったこと。一度も面会には来られませんでしたが病院では「自然な形で最期を迎えてほしい」と言われていたそうなので、ご家族が考える自然な形を修正できなかったことが良くなかったと感じています。

今後同じ事例が起きた時の対処法

精神科医にご本人の状況を直接診てもらい、看取りではあるものの治療の必要性があることをご家族に説明してもらうとご家族も納得するかと思いました。また、そういったアプローチでご家族の看取りに関する考えも改まるのではないかと思います。

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