介護施設の事例
施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)
利用者が女性スタッフにセクハラ行為した事例
対応者
対応者 介護職員(ホームヘルパー)
対応者 女性
お相手
寝たきり度 A1
認知症の状況 わからない
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
利用者が女性スタッフにセクハラ行為した
利用者Iさんの行動が不適切だと本人に直接伝え、ケアマネジャーに報告
問題発生時の対応と報告について事務所の考えを共有、所内で問題を共有、利用者側には注意事項を利用開始時に伝えておく
トラブルが起きた背景
利用者Iさんは歩行が困難なために、車椅子で外出する際に介助が必要な男性です。
食事や買い物、会合の出席などのためにホームヘルパーの介助を依頼しており、女性スタッフのCさんが主に担当していました。
Iさんは歩くのが不自由な他は至って健康でしたが、何かにつけてCさんの手を握る、体を触ることがありCさんは困っていました。
Iさんに「やめてください」と言うと「いやあ、すまんすまん」といった具合にその場では謝りはするものの、すぐまた同じことを繰り返します。
女性ヘルパーにとって体を触られることが不快だということが、よく理解できていない様子でした。
対応者の中での対応
状況がなかなか改善しないので、Cさんは利用者Iさんにこう言いました。
「困ります。このようなことが続くと、私も訪問介護に来られなくなりますし他の女性スタッフもそうなります。」
不必要な身体接触は受け入れられないことを、言葉違いは丁寧ながらはっきり伝えました。
次に担当のケアマネジャーに報告し、特に若い女性のホームヘルパーは担当から外すよう提案しました。
Cさん自身も手を握られたりしないように、何か物(ハンカチ、ハンドバッグなど)を持っていることにしたり、椅子から車椅子への移動などを除いて体に触られない距離を保つように努めていました。
Cさんの対応は利用者Iさんの行動が不適切だと本人に直接伝えた点、またケアマネジャーに報告した点で正しかったと思います。
特に年長の男性利用者の場合、介護を受ける場所が他人の目もないこと、自分の家という気の緩みもあることから、介護スタッフとはいえ異性がいるという状況を勘違いしてしまうケースはままあります。
性的嫌がらせが続けばどうなるかということを考えてもらう機会になったと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
今回の件は、ベテランのCさんだったから適切な対応ができたと思います。
もし若くて経験が十分でない女性ホームヘルパーだったとしたら、恥ずかしさと気兼ねからIさんをはっきり否定できず、また問題をケアマネジャーに報告しなかった可能性があります。
第一に、性的嫌がらせを受けるケースがあるかもしれないことをホームヘルパーに伝え、どういう対応と報告をすべきか、あらかじめ事務所の考えを伝えておく必要があります。
第二には、ホームヘルパーが個人間の問題と考えてしまわないよう、利用者の個人情報は保護しつつ、所内で問題を共有しやすい雰囲気を作っておくことです。
また、利用者の側にはホームヘルパーが女性でも男性でも、性的な発言や不必要な身体接触はしないでほしいことを利用開始時に伝えておくとよいと思います。
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