介護施設の事例

施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)

利用者の一人外出を阻止し強く怒られた事例

対応者

対応者

対応者 介護職員(ホームヘルパー)

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 C2

認知症の状況 Ⅲa

性別 男性

事例・対処法の要点まとめ

利用者の一人外出を阻止し強く怒られた。

自分一人での判断は危険と考え、上司に電話ですぐに相談しました。そして上司の指示を仰ぎ、Sさんにお一人での外出の危険性をご説明しました。その後怒ってしまったSさんと口論になってしまったため再度上司に連絡し、直接来ていただき一緒にSさんを説得しました。 対応として良かった点は、どれだけ罵詈雑言を浴びようとSさんの安全を第一に考え、独断で外出させなかったことだと思います。Sさんの退院後の様子から、外出を許可しなかった場合、Sさんが怒り出すことも場合によっては自分がSさんのサービスに入れなくなる可能性もすぐに予想できました。それがわかっていても、Sさんの安全第一に考えた行動ができたことは良かったと思います。 悪かった点は、口論になった際にこちらも口調が強くなってしまったことです。認知症に関する勉強はしていたつもりでしたが、まだまだ未熟でした。もっと冷静にお伝えすることができたと思います。もしその場でその対応ができないのであれば、それも上司に伝え対応をお願いするべきでした。そうすればSさんの安全を守ると共に、Sさんに不快な思いをさせずに済んだと思います。

やはりSさんのような寝たきりかつ認知症の方のお一人での外出の許可は危険なので、外出させないという判断は間違ってないと思います。その上で認知症の方に対する言葉遣いに最善の注意を払い、ご本人に危険度をお伝えし納得していただくことでもっと良い結果になると思います。 またどの仕事でもそうですが、自分の手に負えないと判断した際は素早く上司に対応をお願いすることが必要であると思います。

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トラブルが起きた背景

Sさんは一人暮らしで身寄りはいませんでした。脳の障害で下半身が全く動かず、24時間ホームヘルパーが交代で対応させていただいておりました。私がサービスに入らせていただいた時は認知症の兆候はなく、下半身が動かないだけで会話もよくしますし、お出かけも頻繁にされる人でした。ある時、ベッドで寝たきりの生活のため褥瘡が悪化し体調を崩し、Sさんは病院へ入院しました。ほんの2か月ほどで退院されましたが、その日から認知症の兆候が出始め、以前のような意思の疎通が取れなくなっていきました。それからSさんは人が変わってしまいました。口調が荒々しくなり、私を含めたヘルパーにもキツく当たるようになっていきました。サービスに入っていたある日Sさんは「一人で外に出たい。大阪の友達に会いに行くから車椅子に乗せてくれ。」と私に言いました。私は本音ではお出かけを了承したかったのですが、安全面からSさんを一人で外出させるわけにもいかずSさんに「お一人だと危険です。私か他のヘルパーが付きそうことはできないでしょうか?」と確認しましたが断固拒否されてしまいました。上司に連絡し指示を仰ぎましたが、お一人での外出に対する答えはやはりNO。Sさんにその旨を説明しましたが、Sさんは納得せず怒り心頭で私に罵詈雑言をぶつけてきました。さすがに私も口調が徐々に強くなり口論はヒートアップしてしまいました。私はSさんのことを尊敬していましたし、サービスに入る際もとても仲良くしていただいていたので、口論の最後は涙がこらえられなくなりました。その後駆け付けた上司がSさんを説得し、その場は何とか納得していただきましたが、私はSさんのサービスから外されてしまいました。Sさんが「あのスタッフはもういらん。顔も見たくない。」と言っていたそうです。
結果的にその場はお一人での外出を阻止できましたが、その後何かでヘルパーともめるたびに「あいつと同じで俺を否定をするのか!」と残ったヘルパーにもさらにキツく当たるようになってしまいました。

対応者の中での対応

自分一人での判断は危険と考え、上司に電話ですぐに相談しました。そして上司の指示を仰ぎ、Sさんにお一人での外出の危険性をご説明しました。その後怒ってしまったSさんと口論になってしまったため再度上司に連絡し、直接来ていただき一緒にSさんを説得しました。
対応として良かった点は、どれだけ罵詈雑言を浴びようとSさんの安全を第一に考え、独断で外出させなかったことだと思います。Sさんの退院後の様子から、外出を許可しなかった場合、Sさんが怒り出すことも場合によっては自分がSさんのサービスに入れなくなる可能性もすぐに予想できました。それがわかっていても、Sさんの安全第一に考えた行動ができたことは良かったと思います。
悪かった点は、口論になった際にこちらも口調が強くなってしまったことです。認知症に関する勉強はしていたつもりでしたが、まだまだ未熟でした。もっと冷静にお伝えすることができたと思います。もしその場でその対応ができないのであれば、それも上司に伝え対応をお願いするべきでした。そうすればSさんの安全を守ると共に、Sさんに不快な思いをさせずに済んだと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

やはりSさんのような寝たきりかつ認知症の方のお一人での外出の許可は危険なので、外出させないという判断は間違ってないと思います。その上で認知症の方に対する言葉遣いに最善の注意を払い、ご本人に危険度をお伝えし納得していただくことでもっと良い結果になると思います。
またどの仕事でもそうですが、自分の手に負えないと判断した際は素早く上司に対応をお願いすることが必要であると思います。

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