介護施設の事例

施設名: 小規模多機能型居宅介護

利用者家族が職員の接し方に不満を持つ事例

対応者

対応者

対応者 介護職員

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 J2

認知症の状況 Ⅱb

性別 男性

事例・対処法の要点まとめ

利用者家族が職員の接し方に不満を持った。

Yさんは自分の上靴はよく居室のタンスにしまい込まれ、他の利用者の居室に上履きがあれば自分の上履だと持って行かれます。 その度に他の利用者から職員に困ると苦情を言われていました。 職員が「返しなさい」と言うと、Yさんはいつも怒りながら「自分の上履きだ、あの人が私の部屋から盗んだ」と盗られない様に抱きかかえて返しません。その様な事が頻繁にあり職員が力ずくで取り上げていました。
悪い点は、認知症の被害妄想として物盗られ妄想があります。鍵を隠された、財布を嫁が盗んだなどと、対象になる相手本人やその周囲の人に訴えます。 その様な1つの症状に対して職員が理解をせずに、力ずくで取り上げたり荒い言動で接したことです。

原因として多いのは認知症による記憶障害で、Yさんも上履きをしまい込み見当たらない、でも自分の記憶障害を認めたくないとなれば結論として「誰かが盗った」となります。 原因として、認知機能の低下によりうまく状況を認識できず、誤解が生じていることがあります。 認知症の方を怒ったり責めたりしても、本人は怒られている原因が認識できていないため余計に興奮させたり、自尊心を傷つける事になります。本人は何が起きているのか認識がなかったり、目の前にいる人が本当に誰か分からず困惑しているのです。 非現実的な訴えだったとしても否定せず、その訴えに耳を傾けることが大切です。 「あなたが盗った」と言われても否定も肯定もせずまずは「大切なものがなくなって困っている」ことに共感して聞きましょう。上履きをもう1足準備しYさんの目につく所に置き、Yさんに見つけて頂ける様に工夫するなど自尊心を傷つけない様に対応をすることは重要です。職員は病気を理解しどの様に対応するかで、穏やかに生活が継続できる事に繋がります。

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トラブルが起きた背景

Yさん 79歳 認知症
妻と2人暮らしでしたが、妻が他界。独居生活になり3年が経過した頃に、認知症の進行があり近隣に在住の長男夫婦が身のまわりのお世話をしていた。認知症の進行で自宅のみの介護では負担も多く地域包括支援センターへ相談。介護認定を受け、地域の小規模多機能に登録になり週に3回宿泊利用をされています。
お嫁さんがお仕事の休みの日に病院。受診日はお迎えに来られます。
ある日お嫁さんがお迎えに来られた時に、Yさんが他の利用者の上履きを握りしめており、職員から「返して。Yさんのと違うやろ」
とYさんが抱え込む様に持っている上履きをひったくる様に職員が力ずくで取り返している場面を家族が見られ、いつもあの様な対応をしているのですかとクレームになりました。

対応者の中での対応

Yさんは自分の上靴はよく居室のタンスにしまい込まれ、他の利用者の居室に上履きがあれば自分の上履だと持って行かれます。
その度に他の利用者から職員に困ると苦情を言われていました。
職員が「返しなさい」と言うと、Yさんはいつも怒りながら「自分の上履きだ、あの人が私の部屋から盗んだ」と盗られない様に抱きかかえて返しません。その様な事が頻繁にあり職員が力ずくで取り上げていました。
悪い点は、認知症の被害妄想として物盗られ妄想があります。鍵を隠された、財布を嫁が盗んだなどと、対象になる相手本人やその周囲の人に訴えます。
その様な1つの症状に対して職員が理解をせずに、力ずくで取り上げたり荒い言動で接したことです。

今後同じ事例が起きた時の対処法

原因として多いのは認知症による記憶障害で、Yさんも上履きをしまい込み見当たらない、でも自分の記憶障害を認めたくないとなれば結論として「誰かが盗った」となります。
原因として、認知機能の低下によりうまく状況を認識できず、誤解が生じていることがあります。
認知症の方を怒ったり責めたりしても、本人は怒られている原因が認識できていないため余計に興奮させたり、自尊心を傷つける事になります。本人は何が起きているのか認識がなかったり、目の前にいる人が本当に誰か分からず困惑しているのです。
非現実的な訴えだったとしても否定せず、その訴えに耳を傾けることが大切です。
「あなたが盗った」と言われても否定も肯定もせずまずは「大切なものがなくなって困っている」ことに共感して聞きましょう。上履きをもう1足準備しYさんの目につく所に置き、Yさんに見つけて頂ける様に工夫するなど自尊心を傷つけない様に対応をすることは重要です。職員は病気を理解しどの様に対応するかで、穏やかに生活が継続できる事に繋がります。

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